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ANA、「最後のフロンティア」 アフリカ路線拡大へ

ベルギーの航空会社とコードシェア
 全日本空輸(ANA)はアフリカ向けの航空路線網を大幅に拡大する。10月25日に就航予定の成田―ブリュッセル線を活用し、ベルギー・ブリュッセル航空との共同運航(コードシェア)で進める。アフリカに強いブリュッセル航空とのコードシェア活用で、北アフリカなどの大都市を中心に航空路線網を広げ、旅客流動を拡大し、将来の成長市場への布石を打つ。具体的なコードシェアの地点はブリュッセル航空との協議を進めて、2016年初めにも運航を開始する。

 成田―ブリュッセル線は米ボーイング「787―8型機」を導入し、11時台に成田を出発するダイヤを想定している。ANAは冬ダイヤで成田―パリ線を運休し、新たに成田―ブリュッセル線を新設。同路線でブリュッセル航空の路線網を生かし、欧州域内の旅客流動の取り込みとアフリカの路線網を拡充する。

 ANAのアフリカの路線網はエチオピア航空、南アフリカ航空などとのコードシェアにより、ケニア、南アフリカ共和国、エチオピアの3カ国に乗り入れている。ただ、就航都市はケープタウンなど6都市にとどまり、手薄となっている。

 ブリュッセル航空はルフトハンザドイツ航空の傘下で、ANAと同じ航空連合「スターアライアンス」に加盟する。欧州域内に加え、アフリカのネットワークも強み。ケニア・ナイロビ、コンゴ・キンシャサなどアフリカの19都市に就航し、週80便以上を運航している。10月からはガーナのアクラにも就航する計画だ。

 現状、アフリカへ渡航する日本人は1日300人弱と多くはないが、同地域が急速に経済成長していることもあり、ブリュッセル航空とのコードシェアで人口の多い主要都市にネットワークを広げる。また、ANAは10月25日から始まる冬ダイヤで、中国との航空交渉の合意を受けて羽田―北京、羽田―上海、羽田―広州の3路線を就航。羽田の昼間時間帯(6―23時)にそれぞれ1往復ずつ就航し、中国とのネットワークも強化する方針。
日刊工業新聞 2015年06月25日 1面
日刊工業新聞記者
日刊工業新聞記者
2013年に横浜で第5回アフリカ開発会議(TICAD)が開かれて以来、日本とアフリカ諸国のつながりが強まっていると感じます。アフリカは、よく「最後の市場」とか「最後のフロンティア」などと言われます。これで自社運航便になれば、大したもんなのですが・・・アフリカに渡航する日本人は一日300人程度だそうなので、需要的にはまだまだ小さいと感じます。

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