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東大、調査研究中の造船業向けパワーアシストスーツのデモを公開

今年度中に試作品を開発し商品化を検討。まだ装着の違和感はあるが長時間作業などに手応え
東大、調査研究中の造船業向けパワーアシストスーツのデモを公開

造船の工程作業でパワーアシストスーツを着用すれば肩や腕にかかる負担を軽減できる(三井造船千葉事業所)

 東京大学は日本財団の助成を受けて調査研究を進めている造船業向けパワーアシストスーツの試用に関する手引きを作成し、デモンストレーションを三井造船千葉事業所(千葉県市原市)で22日公開した。溶接や研削、重量物運搬などにおける作業者の肉体的負担を軽減。労働力不足が深刻化する中、“3K職場”のイメージを変え、高齢者や女性の活用促進にも結びつきそうだ。

 今回の知見を生かし、日本船舶技術研究協会が2015年度に上向き・立向き作業負担を軽減する試作品を開発し、商品化を検討する。現場適用に当たり火気対策や夏場の暑さ対策、安全器具への影響排除などが必要で、燃えにくく通気性の良い素材や軽量化、着脱性が求められるという。

 調査、デモでは開発済みのパワーアシストスーツを利用。アクティブリンク製「AWN―02」を装着し、約8キログラムの板材を仕分けした40代男性は「違和感がないわけではない」と言うが、腰への負担が減り「長時間作業できそう」と話した。

 東大は造船会社や国土交通省などの関係者を交えた「造船所へのパワーアシストスーツ適用可能性に関する調査研究委員会」で1年以上かけて適用可能と思われる工程や姿勢、注意すべき事項を取りまとめた。今回は「働きやすい環境をつくる」(青山和浩東大大学院工学系研究科システム創成学専攻教授)ことを目的としたが、実用化では生産性向上など費用対効果も重要になりそうだ。

 
日刊工業新聞2015年06月23日 1面
明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役ブランドコミュニケーション担当
パワーアシストスーツは作業内容によってカスタム的な部分が多いのか。標準化すると、作業効率が落ちるのかな?

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