「古河気合筋肉」はやっぱりすごかった!創業140周年動画は日本の産業史
古河機械金属、会社の起源から高度経済成長にどのように関わってきたかを紹介
古河機械金属は今年で創業140周年を迎えるにあたり、会社紹介映像を刷新した。映像「140 years」は、足尾銅山の古いフィルムから同社の起源を紹介するほか、日本の高度成長期にどのように関わってきたのかを容易に理解できる内容とした。ロックドリル、クレーン、銅、高純度金属ヒ素、コイルなど現在の主力製品も短時間で確認できる。インターネットで「古河気合筋肉」と検索し、同社のブランディング・動画サイトで視聴できる。同社の創業は1875年(明治8年)8月。
<貫く企業理念=5月14日付「不変と革新」より>
「古河気合筋肉」というユニークな電車広告が話題となった古河機械金属。2015年8月に創業140周年を迎える同社は「力強さ・スピード」と「熱意・情熱」を表現した「フルカワパワー&パッション」を新しいスローガンに掲げた。宮川尚久社長は「経営やモノづくり、営業、開発、管理など全てにおいて、もう一段高いレベルの会社を皆で作り上げたい。そのためにはこれまでの社風やカラー、殻を打ち破ることが必要」と狙いを説明する。宮川社長の信条である「不易流行」につながる思いだ。
1875年(明治8)8月に創業した古河機械金属は機械・素材メーカーとして日本の歴史とともに、発展してきた。銅山開発を出発点に、時代の変化とともに多様な事業を展開。今では祖業の銅山事業は採掘から製錬に事業の軸足を移すとともに、鉱山開発で培ったコア技術を進化・発展させて、さく岩機やポンプなどの機械事業、トラック搭載型クレーンの「ユニッククレーン」などを伸ばし事業の礎を築いている。
宮川社長は「当社は祖業の事業のまま、一直線に来た会社ではない。当社は保守的でおとなしいというイメージがあるが、時代の変化とともに事業を変える“強かさ”も併せ持っているのではないか」と指摘する。
1914年に国産さく岩機第1号となった手持ち式のさく岩機をはじめ、銅山や炭鉱の排水設備のためのポンプなど、鉱山で使われていた技術が、その後の日本の経済成長のインフラ整備につながっている。
国内シェアもトンネルドリルジャンボの80%をはじめ、油圧クローラドリルは65%、ユニッククレーンは50%とインフラ整備の川上から川下まで実績を得ており、会社の存在意義を鉱山だけでないところに見いだした先見の明ともいえる。
古河機械金属の真価が発揮されたのが東日本大震災だ。大きな被害を受けた岩手県陸前高田市では高台移転計画などの復興事業が推進中。土砂や岩石を破砕する大型破砕設備や破砕した土砂・砕石をかさ上げ地に搬送する長距離ベルトコンベヤー、河川の対岸にベルトコンベヤーを渡すつり橋と、三つの設備を担当。「あれもこれも提案できる。まさに古河機械金属の総合力が発揮された」と宮川社長は振り返る。
「金属事業は大事な祖業だが、今後大きく伸長する事業ではない。伸ばすのは機械事業」(宮川社長)だ。今後、復興活動は本格化し、国の国土強靭(きょうじん)化計画に伴うインフラ整備、リニア中央新幹線などの交通インフラの建設、さらに2020年の東京オリンピック・パラリンピックも控える。
堅調な国内需要を確実に取り込む一方で、より大きな市場として期待できるのが海外だ。インフラ整備や鉱山開発では油圧クローラドリルや油圧ブレーカが活躍し、土木・建設現場や物流向けではミニ・クローラクレーンが欧米を中心に用途開拓が進む。ユニックも新興国を中心に市場開拓を進めている。古河機械金属の活躍するフィールドは広がっている。
<貫く企業理念=5月14日付「不変と革新」より>
「古河気合筋肉」というユニークな電車広告が話題となった古河機械金属。2015年8月に創業140周年を迎える同社は「力強さ・スピード」と「熱意・情熱」を表現した「フルカワパワー&パッション」を新しいスローガンに掲げた。宮川尚久社長は「経営やモノづくり、営業、開発、管理など全てにおいて、もう一段高いレベルの会社を皆で作り上げたい。そのためにはこれまでの社風やカラー、殻を打ち破ることが必要」と狙いを説明する。宮川社長の信条である「不易流行」につながる思いだ。
1875年(明治8)8月に創業した古河機械金属は機械・素材メーカーとして日本の歴史とともに、発展してきた。銅山開発を出発点に、時代の変化とともに多様な事業を展開。今では祖業の銅山事業は採掘から製錬に事業の軸足を移すとともに、鉱山開発で培ったコア技術を進化・発展させて、さく岩機やポンプなどの機械事業、トラック搭載型クレーンの「ユニッククレーン」などを伸ばし事業の礎を築いている。
宮川社長は「当社は祖業の事業のまま、一直線に来た会社ではない。当社は保守的でおとなしいというイメージがあるが、時代の変化とともに事業を変える“強かさ”も併せ持っているのではないか」と指摘する。
1914年に国産さく岩機第1号となった手持ち式のさく岩機をはじめ、銅山や炭鉱の排水設備のためのポンプなど、鉱山で使われていた技術が、その後の日本の経済成長のインフラ整備につながっている。
国内シェアもトンネルドリルジャンボの80%をはじめ、油圧クローラドリルは65%、ユニッククレーンは50%とインフラ整備の川上から川下まで実績を得ており、会社の存在意義を鉱山だけでないところに見いだした先見の明ともいえる。
古河機械金属の真価が発揮されたのが東日本大震災だ。大きな被害を受けた岩手県陸前高田市では高台移転計画などの復興事業が推進中。土砂や岩石を破砕する大型破砕設備や破砕した土砂・砕石をかさ上げ地に搬送する長距離ベルトコンベヤー、河川の対岸にベルトコンベヤーを渡すつり橋と、三つの設備を担当。「あれもこれも提案できる。まさに古河機械金属の総合力が発揮された」と宮川社長は振り返る。
「金属事業は大事な祖業だが、今後大きく伸長する事業ではない。伸ばすのは機械事業」(宮川社長)だ。今後、復興活動は本格化し、国の国土強靭(きょうじん)化計画に伴うインフラ整備、リニア中央新幹線などの交通インフラの建設、さらに2020年の東京オリンピック・パラリンピックも控える。
堅調な国内需要を確実に取り込む一方で、より大きな市場として期待できるのが海外だ。インフラ整備や鉱山開発では油圧クローラドリルや油圧ブレーカが活躍し、土木・建設現場や物流向けではミニ・クローラクレーンが欧米を中心に用途開拓が進む。ユニックも新興国を中心に市場開拓を進めている。古河機械金属の活躍するフィールドは広がっている。
日刊工業新聞2015年06月19日 素材・ヘルスケア・環境面