水没に負けない!佐賀県が海洋エネルギーの実証支援に本腰
実証フィールドへの観測装置導入や研究会立ち上げへ
佐賀県は海洋再生可能エネルギー産業支援のため、唐津市加部島沖に約4000万円をかけて気象・海象観測装置を設置する。国の海洋エネルギー実証フィールドに指定されている海域で、実験体制を整備して実証企業の誘致につなげる。また2015年度内に県内外の産学官と金融機関による「佐賀県海エネ産業クラスター研究会」を設立、産業創出も推進する。
9日発表した15年度6月補正予算案に「海エネ産業推進事業」として盛り込んだ。事業期間は18年度まで。15年度は6033万円を計上する。観測機器の整備で実証企業の負担を軽減し、中小企業を含めて広く誘致を図り、波及効果による地域振興を狙う。実証企業のほか漁業や製造、観光など実証に関わる事業者数を約4年間で40者にする。
産業クラスター研究会は、国内有数の研究施設でもある佐賀大学海洋エネルギー研究センター(佐賀県伊万里市)を活用する。実証フィールドの近くに同センターを持っている強みを最大化するとともに、造船業者や関連製造業者を組織化することで県内発の技術開発を推進する。金融機関を加えることで、研究体制の実効性を高める。
佐賀県の実証フィールドでは三井海洋開発(MODEC)が実験を進めていたが、14年末に実証機が水没し、現在は実験を中断している。
<関連記事=政府、4県6海域で海洋再生可能エネ実証(2014年07月16日付)>
政府は15日、浮体式洋上風力など海洋再生可能エネルギーの「実証フィールド」について、佐賀県加部島沖など、4県6海域を選定したと発表した。応募のあった7県11海域ともに気象や海洋の条件、漁業関係者などとの利害調整は評価されたが、具体的な利用事業者の有無が決め手となった。選ばれなかった岩手県釜石市沖など4県5海域について利用者の参加が確定した時点で、あらためて選定する方針だ。
実証フィールドは、浮体式洋上風力や波力、潮流発電など、海洋再生可能エネルギーの活用について、実際の海洋で技術実証するため設置する。企業や大学などが開発した機器を持ち込み、耐久性や安全性、低コスト化などを試験する。
実証フィールドに選定されれば、国や事業者のプロジェクトを誘致しやすくなり、産業誘致など地元振興につながるだけに、地元自治体の期待は大きい。一方、事業者側にとっては、複雑な利害関係者との調整を自ら行わなくても、地元の窓口が一本化されているため、事業計画が立てやすくなる。
9日発表した15年度6月補正予算案に「海エネ産業推進事業」として盛り込んだ。事業期間は18年度まで。15年度は6033万円を計上する。観測機器の整備で実証企業の負担を軽減し、中小企業を含めて広く誘致を図り、波及効果による地域振興を狙う。実証企業のほか漁業や製造、観光など実証に関わる事業者数を約4年間で40者にする。
産業クラスター研究会は、国内有数の研究施設でもある佐賀大学海洋エネルギー研究センター(佐賀県伊万里市)を活用する。実証フィールドの近くに同センターを持っている強みを最大化するとともに、造船業者や関連製造業者を組織化することで県内発の技術開発を推進する。金融機関を加えることで、研究体制の実効性を高める。
佐賀県の実証フィールドでは三井海洋開発(MODEC)が実験を進めていたが、14年末に実証機が水没し、現在は実験を中断している。
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政府は15日、浮体式洋上風力など海洋再生可能エネルギーの「実証フィールド」について、佐賀県加部島沖など、4県6海域を選定したと発表した。応募のあった7県11海域ともに気象や海洋の条件、漁業関係者などとの利害調整は評価されたが、具体的な利用事業者の有無が決め手となった。選ばれなかった岩手県釜石市沖など4県5海域について利用者の参加が確定した時点で、あらためて選定する方針だ。
実証フィールドは、浮体式洋上風力や波力、潮流発電など、海洋再生可能エネルギーの活用について、実際の海洋で技術実証するため設置する。企業や大学などが開発した機器を持ち込み、耐久性や安全性、低コスト化などを試験する。
実証フィールドに選定されれば、国や事業者のプロジェクトを誘致しやすくなり、産業誘致など地元振興につながるだけに、地元自治体の期待は大きい。一方、事業者側にとっては、複雑な利害関係者との調整を自ら行わなくても、地元の窓口が一本化されているため、事業計画が立てやすくなる。
日刊工業新聞2015年06月10日 列島ネット面