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溶接で自由な形に。ステンレス製で世界に一つだけの墓碑

東海技研・安江社長に聞く「地震でも倒れにくい」
溶接で自由な形に。ステンレス製で世界に一つだけの墓碑

東海技研工業のステンレス製墓碑

 東海技研工業(岐阜県中津川市、安江宏社長)は、自社初のオリジナル商品としてステンレス製墓碑「やすらぎ」を発売した。安江社長に異色の新製品の狙いを聞いた。

 ―「やすらぎ」を発売したきっかけは。
 「地元の岐阜県中津川市が石材産地で、そこから着想を得た。基礎部分は石なので、墓碑にステンレスを使用しても墓地になじむ。機械加工の精度の良さは鋭角で生きる。石材では難しい鋭角の多面体など、溶接では自由な形が可能。世界に一つだけの墓碑がつくれる。自社で板金、溶接、研磨加工まで一貫して手がけており、工業向けで培った技術力を訴求したい」

 ―製品の特徴は。
 「板厚2ミリメートルのステンレスを使用し、高級感のあるヘアライン加工などで仕上げる。耐候性に優れており、長期の風雨にも耐える」

 「納入した幅660ミリ×高さ800ミリ×奥行き500ミリメートルの墓碑で、重さは約30キログラム。内部が空洞のため軽量で、現場施工が容易。ボルトで石の基礎に固定するので地震でも倒れにくい。碑の文字彫刻は、顧客が希望する書体をスキャナーでデータ化し、レーザー加工する」

 ―今後の販売は。
 「全国の石材店への販売を目指しているが、まずは岐阜県内の石材店にダイレクトメール(DM)を送付した。今後、直接営業を積極化する。だが、実物を見てもらわないとなかなか商談は進まない。今秋、地元石材店の展示場で商品展示を始める。個性的なデザインを求めるニーズを取り込み、年20基の販売を目指す。ペット用墓碑の商品化も進めている」
(文=岐阜・伊藤吉登)
日刊工業新聞2017年8月18日
明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役ブランドコミュニケーション担当
賛否もあるかもしれない。でもこのチャレンジ、尖った発想がどこまで受け入れられるか見てみたい。

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