40代以上が8割、「おとな化」社会からロングセラーが生まれる

お菓子市場のターゲットは子どもから大人の市場へ戦略転換

 現在、日本の総人口は約1億2000万人。そのうち最も多い年代は40代と60代で団塊の世代とその子ども(団塊ジュニア)である。

 日本の平均年齢・中央値は46歳になる。年代別で見ると、数字に変化がでる。50代以上の人口は現在約5800万人で大人の半数を占めるが、3年後には約6000万人に増え、大人の10人に6人は50代以上になる。

 40代以上では現在約7600万人、これが20年には約7800万人に増え、大人の10人に8人となる。

 高齢化というと、年をとった老人が増えると想像しがちであるが、実は急速に進んでいるのは、40代以上が大人の8割という社会全体の大人化なのである。

 近頃は従来子ども向けやフャミリー向けだった商品やサービスに大人向けが増えている。かつては子ども向けとされたお菓子だが、近年はプレミアム感を打ち出した大人向けのお菓子が注目されている。

 ちょっと値段が高くても、品質がよく、おいしいものを食べたいという大人のニーズが、お菓子市場の拡大に繋がっている。

 最近、ロングセラー商品を「大人化」した商品が増えている。明治の「大人のきのこの山・たけのこ里」不二家の「カントリーマアム(大人のバニラ・ココア)、ネスレの「キットカットミニ大人の甘さ」など、各メーカーが定番のお菓子を次々と大人向けへ展開している。

 お菓子市場のターゲットは子どもから大人の市場への戦略転換である。

 博報堂新しい大人文化研究所では、40―60代を“新しい大人世代”と呼び、調査研究を行っている。

 これまでわが国では若者やヤングファミリーのライフスタイルは語られてきたが、今後は50・60代の人口が増え、これからの新しい大人の傾向をリードしていく新型50・60代の登場により「新しい大人のライフスタイル」が注目されている。

 調査によると、40―60代の88・2%は「これから自分なりのライフスタイルを創っていきたい」と語っている。特に女性はいずれの年代でも90%を超えており、女性がその傾向をリードしている。

 社会全体は「若者社会」から「新しい大人社会」と急展開しており、新しい「大人」を捉えた戦略が今後のカギとなる。
(文=上野延城・日本経営士会) 

日刊工業新聞2017年4月6日

明 豊

明 豊
04月07日
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リンダ・グラットン風にいえば「100歳社会へのマーケティング・シフト」ですね。

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