明日開幕「ダイキンオーキッド」ゴルフ通じ沖縄振興30年

 沖縄と本土の架け橋に―。ダイキン工業と琉球放送(那覇市)が主催する女子ゴルフトーナメント「ダイキンオーキッド」が30周年の節目を迎える。1988年に沖縄県の魅力を発信する目的で始まった。同トーナメントは本土と沖縄経済界の交流の場として、さらに沖縄県の文化・教育・スポーツ活動を支援する基金を集める場として、沖縄振興に寄与し続けている。

 2―5日の本大会に先立ち、プロアマ大会が1日開催される。同大会に参加する東京や関西、沖縄の経済人から募った寄付金が沖縄の文化、教育活動などを支援する基金「オーキッドバウンティ」の財源となっており、那覇市内で17年の贈呈式を開いた。沖縄方言「しまくとぅば」の普及に努める喜納千鶴子さんや、夜間中学校を運営する「珊瑚舎スコーレ」など9個人・団体に寄付金660万円を贈った。今回が23回目で支援件数は延べ201件、累計支援額1億3620万円となった。

 また大会30回目を記念し、ノーベル化学賞を受賞した米パデュー大学の根岸英一特別教授を講師に迎えた特別講演も開催。約350人の地元高校生、大学生に、二つの分子を結合させる化学反応「クロスカップリング」の面白さを伝えた。

 女子プロゴルフツアーの開幕戦として定着したオーキッド。スタートのきっかけは琉球放送の小禄邦男最高顧問の働きかけで、その声にダイキンが応えた。90年に沖縄と本土の経済交流を促進する「沖縄懇話会」が発足するなど、単なるゴルフツアーにとどまらない役割を果たしてきた。

 プロアマ大会の前夜祭には日本を代表する財界人が200人近く集まり、和やかな雰囲気で言葉を交わす。多くの交流を生む契機でもあり、00年の沖縄サミット開催のきっかけになったと言われる。

 ダイキンの井上礼之会長は「これだけの財界トップが沖縄に集まるのは国家的行事に近い。さまざまな支援を通じて沖縄の人と交流できることをうれしく思う」と話す。

日刊工業新聞2017年3月1日

三苫 能徳

三苫 能徳
03月01日
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記事にもありますが、那覇市内のホテルで催される前夜祭には、東西の財界人が会場からあふれんばかりに集います。沖縄という土地の魅力だけでなく、仕掛け次第でこれだけの吸引力を生み出せるという一つの証明でしょう。それを続けているダイキンの貢献度は、沖縄振興の視線で見てとても大きいと思います。
一方で、地場経済界や行政は“お祭り”で終わらせず、ビジネスツールとしてもっと活用すべき。東アジアにおける沖縄の経済的位置づけが見直されている中で、大企業から投資を引き出す努力をすべきです。

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