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星のやバリを開業、「海外は3-5年以内に数軒展開する」(星野社長)

国内需要を含めアジアからの集客体制作る
 星野リゾートの星野佳路社長は、「星のやバリ」(インドネシア・バリ)の開業に当たり東京都内で記者会見し、今後の海外展開について「台湾や中国などから話があり、3-5年以内に数軒展開することになる」と述べた。星のやバリは20日に開業し、最上級ブランドの「星のや」としては、初の海外施設となる。星野社長は星のやバリについて「初年度は60%の稼働率を目指し、3年後には80%以上稼働する施設になる」と、見通しを示した。
 
 星のやバリは、当初2014年に開業する計画だったが、工事の遅れなどで数回にわたり開業を延期。約3年遅れて開業にこぎ着けた。通常、国内の施設は完成予定の6カ月-1年前に予約を開始するが、星のやバリは工事完了を確認後、開業の2カ月前から予約を開始。30室の客室のうち、一部を稼働するソフトオープンの状態となっている。
 
 星のやバリは、ビーチエリアではなく、バリ島の中央に位置する山間部のリゾート地「ウブド」にある。約3ヘクタールの広大な敷地には、運河を模した三つのプールがあり、全客室から、直接入ることができるのが特徴となっている。客室は独立型の「ヴィラ」で、3タイプに分かれており、各部屋には、バリ風の東屋「ガゼボ」を設置。常夏のバリでも川辺の涼風を取り込める設計になっている。

 星野リゾートでは、外国人の比率が高まっており、北海道の「星野リゾート トマム」は60%、「星のや京都」は35ー40%を外国人が占めている。星野社長は「海外から集客する力を付けてきている」と話す。星のやバリについても「国内の需要を獲得したいが、現在、日本の航空会社はバリ島に直行便を飛ばしていないので、アジアで集客できる体制を作りたい」述べ、日本だけでなくアジア各国からの集客を目指す考えを示した。
                

             
日刊工業新聞2016年12月20日 建設・エネルギー・生活面
高屋優理
高屋優理 Takaya Yuri 編集局第二産業部 記者
星のやバリは星野リゾートとしては国内外合わせて37施設目、「星のや」ブランドとしては海外初の施設となります。当初の計画では海外初の施設となる予定でしたが、度々の開業延期により、後から計画したタヒチが先にオープンしてしまいました(タヒチは星のやブランドではない)。ですので、海外施設としては2施設目になります。

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