ゴルフカートの位置管理、ゴルファーの精神状態測定もIoTで…

NTT西、ひそかにゴルフを進化させている

IoTで安価に位置情報管理


 NTT西日本はジーアイサプライ(北海道東川町、北岡智社長、0166・73・3787)と共同で、ゴルフカートの位置情報を管理する実証実験を始めた。低コストで長距離通信が可能なIoT(モノのインターネット)向けネットワーク「LPWA」を活用し、通信費を抑える。

 実験では、位置情報を送信する端末「GPSトラッカー」をゴルフカート25台に取り付ける。トラッカーをNTT西日本のLPWAネットワークに接続し、ジーアイサプライのゴルフカート管理アプリケーション(応用ソフト)に位置情報や移動履歴を表示する。

 カート管理については、携帯電話の第3世代(3G)回線を使用することが多かったが、通信費が高額だったという。LPWAは年間の通信コストを従来に比べて10分の1程度となる数百円程度に抑えられる。奈良県内のゴルフ場で2017年1月末まで行う。

ゴルファーの精神状態を測定・表示


 NTT西日本は心拍数などのバイタルデータを活用して、緊張感やリラックスなどの精神状態を数値化するサービスの実証実験を、滋賀県と愛知県のゴルフ場で順次始めた。実証は2017年3月末まで実施し、17年度内の事業化を検討する。体験者は心拍数などを測定するウエアラブルセンサーを着用する。

 収集したデータは、最大10キロメートルの長距離通信が可能なIoT(モノのインターネット)向けネットワーク「LPWA」を使って伝送する。クラウドサーバーに集めたデータをアルゴリズムで解析し、数値化した精神状態をカート上のタブレットに表示する。プレイ後にはプロ選手からのアドバイスをスマートフォンで確認できる。

日刊工業新聞2016年12月30日付および10月25日付

斉藤 陽一

斉藤 陽一
01月07日
この記事のファシリテーター

 ゴルフカートの位置情報管理を導入する最大の要因はスロープレー対策です。一般的にハーフ(9ホール)2時間以内、1ラウンド(18ホール)4時間以内で回るのが目安とされています。どこかの組のプレーに遅れが生じると、その後ろの組、さらにその後の組とプレーの遅れが広がり、いわば「渋滞状態」となってしまいます。こうなるとティーグラウンドで長時間待たされるなど、利用者の満足度低下は避けられず、ゴルフ場の評判にも影響してしまいます。カートの位置情報をクラブハウスで一元管理することで、プレーが遅れ気味の組が一目で分かり、音声でプレーを早めるよう指示を送るなどの対策が取れるようになります。IoT向けネットワークを活用すると通信コストが従来の10分の1程度になるというのは、ゴルフ場の経営にとって大きなインパクトとなるはず。実証実験、ぜひとも成功してほしいものです。

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