“ジョブズの再来”アンドロイドを知り尽くした男がIoTの寵児に!?

アフェロCEOのブリット氏に聞く。「いつも日本の企業に触れていた」

 米ベンチャーのアフェロ(カリフォルニア州)はIoT(モノのインターネット)システム向けに、世界最高水準のセキュリティー技術を提供している。安全なシステムの重要性が高まる中、同社の技術を評価し、出資や提携を求める企業が後を絶たない。12月には日本法人を立ち上げ、日本市場に本格進出した。元グーグルでアンドロイド開発責任者を務め“ジョブズの再来”とされる創業者のジョー・ブリット最高経営責任者(CEO)に展望を聞いた。

 ―IoT分野の安全性をどう考えていますか。
 「IoTの普及が進めばソフトウエアやハードウエアに限らず、至る所でクラッキング(不正侵入・悪用)が予想される。インターネットやパソコンの防御以上に重要で難しい課題だ」

 ―具体的な問題点は。
 「一つは機器自体へのハッキング。家電などIoT化する機器は、必ずしもコンピューターと同等の処理能力があるわけではない。しかしながら今後は個人情報など守るべき情報を内包することになる。もう一つは飛び交う電波から通信情報を傍受される可能性だ」

 ―これらの問題に対し、顧客にどう訴求しますか。
 「セキュリティーの高さと汎用性だ。あらゆる製品に対応しており、機械の動作から人的操作まで全てに暗号を設けている。暗号化は複雑で、仮に解読できたとしても24時間以内に自動変更する。また、当社の製品は再設計することなく既存の基板に組み込めるため、家電メーカーなどIoTセキュリティーが専門外の企業に訴求したい」

 ―通信面での工夫を教えてください。
 「通信設定は簡単で、導入障壁も低い。ユーザーからIoT機器メーカーへの苦情は『つながらない』という声が最も多い。一般的に簡易なIoT機器はキーボードとスクリーンがない一方で、通信網の構築と設定には(煩雑な)処理が必要だ。設定の難しさがIoTの普及の妨げになっている。当社では2次元コードを介して設定し、独自のクラウドで機器の処理能力を増幅できる」

 ―幅広い企業と協業していますね。
 「設計とライセンス供与が主なビジネススタイルだ。機器の製造は村田製作所などに依頼しているほか、国内販売は丸文などと組んでいる。そのほか、ソフトバンクや住友商事などから出資を受けている。今後も業種を限らず広げていく」

 ―日本市場への期待は。
 「私自身、アップルやグーグルなどで仕事をしてきたが、いつも日本の企業に触れていた。経営者も未来像に対して洗練された認識を持っており、日本はIoT先進国だ。IoTをけん引していく事になるだろう」

【記者の目・課題多い市場に技術革命も】
 アフェロが設計するソフトと機器は、人物、製品、作業ごとに細かく暗号を割り振る。突破されても即時に変更されるため、システム全域への完全なクラッキングは事実上不可能という。課題が多いIoT市場のセキュリティー技術に革命を起こすかもしれない。
(聞き手=渡辺光太)

日刊工業新聞2016年12年30日

八子 知礼

八子 知礼
12月31日
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弊社ウフルも先日提携を発表したアフェロへの注目が熱い。IoT時代の高度なセキュリティを備えたチップ・トゥ・クラウドのトータルな環境を提供するソリューションが高い評価を得ており、大規模なDDoS攻撃などでセキュリティ懸念が高まる中、期待感を一気に高めているのが現状だ。Androidを知り尽くした男ジョーCEOがアーキテクチャを設計しているため、懸念される痒い所に手が届くソリューションとなっていて、ここで語られているように外部からの攻撃に対しても即時変化対応なセキュリティであることが侵入されることも視野に入れた時代の高度な機密性確保に至っている。今後、IoTセキュリティは必須の取り組みであり、セキュア通信領域は様々なソリューションが跋扈するレッドオーシャン化必至の領域。構築するサービスに合った適切なソリューションを選択して早期実装することが今以上にもとめららる。

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