東北大、廃炉研究で新組織。国際競争力につなげる

「廃止措置リスク管理」と「放射性廃棄物処理・処分」

 東北大学は1日、東京電力福島第一原子力発電所の安全な廃炉に向けた基礎研究や基盤技術開発を進める組織「原子炉廃止措置基盤研究センター」を同日付で設置したと発表した。「廃止措置リスク管理」と「放射性廃棄物処理・処分」の二つの技術研究部門で構成。同大学の研究者約30人が両部門の研究に携わる。事故の起きていない通常の原子炉の廃止措置技術への展開も見すえ、原子力分野での日本の国際競争力強化につなげる。

日刊工業新聞2016年12月2日

永里 善彦

永里 善彦
12月07日
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現在、運転中の全世界の原発は400基をこえる。新興国等の旺盛な新規需要を含めて2030年までに倍増の800基が稼働するとの予測がある。今後の原発の展開は、新設、リプレース、廃炉、いずれのプロセスでも、技術者や研究者を必要とする。今回の東北大学の試みは、廃炉関連に焦点をあてた技術研究部門の創設であるが、今後の世界の需要を考えるとき時代を先取りした研究センターの設置といえよう。折しも、東京工業大学は、4月から新たな産業創出型人材養成のための部局横断型大学院教育プログラムを創設した。大学院課程の教育を学院横断型の4つの複合系コースにまとめ、その中の一つに原子核コースを据える。次代を担う学生に原子力に挑戦させる教育も含まれる。上記の東北大学のセンター設置とともに、原子力分野での日本の国際競争力強化につながる試みで大いに歓迎したい。

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