おしゃべり、スケート、見守り…家にいたら嬉しいのはどのロボット?

個性ずらり、DMM.comが販売開始したロボットたちの実力やいかに

 「はーい!準備ができました!」―しゃべりたくてたまらず、ロボットが開発者の説明を遮る。ほかのロボットも動きたくてたまらない様子でスタンバイしている。

 世界初となるロボットキャリア事業「DMM.make ROBOTS」を開始したDMM.comは、5月に富士ソフト「Palmi(パルミー)」、プレンプロジェクト「PLEN.D(プレン ディー)」を販売開始。6月にはユカイ工学「BOCCO(ボッコ)」を販売開始予定だ。
 メディア交流会では、3体のロボットと開発者が魅力をアピールした。

【おしゃべりで家庭を明るく!―富士ソフト「Palmi(パルミー)」】
 パルミーは同社の先行機種「PALRO(パルロ)」のコンシューマー向け製品である。プロダクト・サービス事業本部ロボット事業部の武居伸一事業部長の説明を遮って自己紹介を始めるパルミー。「人と会話するために生まれたロボットです。座右の銘は『弾む会話は元気の素』です。えへへ。ネットにつなぐと天気やニュースを読みます。音楽をかけたり、ダンスをするのも得意なんですよ」。
 音声認識はスタンドアローンとクラウドを使い分け、言語認識精度や言語数を向上させた。接し方によって覚える言葉や対応が変化していくという。
また、専用アプリ「Palmi-Fwappar」を使うことで初期設定やアップデートを簡単に行えるほか、「Garden rack(ガーデンラック)」というアプリでゲームを行うと、ダンスや歌などの新機能を増やせる。デモンストレーションでは、AKB48の「恋するフォーチュンクッキー」を歌って踊ってくれた。
 パルロが高齢者福祉施設で主に使用されていたこともあり、高齢者向けに購入されるケースが多いという。「今後は演歌を歌えるようにならないといけませんね」(武居部長)。

【組み立て簡単、ダイナミックな動き―プレンプロジェクト「PLEN.D(プレン ディー)」】
 プレン ディーは自分で組み立てるロボット。使用するのはドライバー1本で、初心者であっても4時間あれば完成する。慣れている人であれば2時間程度で組みあがる。
 また、組み立ててすぐに専用のアプリを使って動かせる。アプリのユーザーインターフェイスも直感的に操作できるものになっている。アプリには50種類以上の動作が用意されており、歩く、モノを持ち上げるなどのほか、片足で立つのも簡単にこなす。優れたバランス感覚を生かしてローラースケートができる点も大きな特徴だ。
 「動作は親しみが持てるかどうかを重視した」(赤澤夏郎代表取締役)。例えば、ボールを蹴る動作ではわざと大げさに手足を振りかぶる。YouTubeで公開した動画や、イベントでの反応を見て動作を決めていったという。
 現在はアプリに登録された動きしかできないが、現在動作のプログラミングソフトを準備中。改造したり、動きをカスタマイズしたりできるようになる予定だ。

【家族を見守るロボットを―ユカイ工学「BOCCO(ボッコ)」】
「自分が鍵っ子だった」という青木俊介代表取締役の経験をふまえて、家族をつなぐコミュニケーションロボットとして開発されたボッコ。共働きの家庭で子供が帰宅したことをドアに付けたセンサーが感知し、親のスマートフォンに通知する。
 デモンストレーションでは、アプリからメッセージを送ると着信音とともにボッコの首がぴょこっと動き、目がやさしく点灯。おなかの再生ボタンを押すとまた首がぴょこっと動き、「おかえり」とメッセージを読み上げた。録音ボタンを押すと声を録音でき、アプリへ返信できる。小さい子供が使うことも想定し、ボタンは2つ、操作は簡単だ。
 青木社長は「10人で開発している。DMM.comに声掛けされることで大々的に製品を世の中に出せる。開発に集中でき、生産にこぎつけられた」と提携について触れ、「将来的にはコミュニケーションロボットがインターネット情報にアクセスする窓口や、スマートハウスのインターフェイスになれば」と話した。

【利用シーンが明確なロボットを増やす―ロボット事業部事業部長 岡本 康広氏】
 DMM.comでは、ロボット開発ベンダーと提携し、コミュニケーションロボット及びホビーロボットを中心に販売やプロモーションを行う。また、クラウドサービスによりロボットの行動解析データの蓄積及び分析、コンテンツを提供する計画だ。現在顧客サポート体制を強化している段階で、6月末に大々的にプロモーションをかけていく。
 「発売するまでは、新しいモノ好きの人が購入者になるだろうと予想していたが、現在までの段階で購入者の70%以上が50代という結果になっている。高齢な親へのコミュニケーション相手にロボットを購入しているようだ」(岡本部長)。
 今年中に3つ前後のロボットを新たにラインアップ予定。岡本部長は「利用シーンが明確であり、ここでしか買えないロボットを増やしていきたい」と意気込む。

ニュースイッチオリジナル

昆 梓紗

昆 梓紗
05月20日
この記事のファシリテーター

コミュニケーションロボットは、ものすごく役に立つ機能はありません。それでも、なぜだか人を引き付ける魅力があり、わくわくする。ロボットと人、だけではなく、ロボットを通して人と人のコミュニケーションが広がっていけばよいと思いました。
また、販売やプロモーションをDMMに任せることで開発・生産に集中でき、製品化にこぎつけた、という話をメーカー各社がしており、この事例が今後増えていくことが予想されました。

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