「どこに当たっても均一にバウンドする」卓球台で東京五輪を制するのは?

石川佳純か「みうみま」かそれとも・・・三英、世界シェア拡大へ生産4倍に

 三英(千葉県流山市、三浦慎社長)は、競技用卓球台の世界シェア拡大に向けて生産体制を強化する。リオデジャネイロ五輪で使われた卓球台が注目され、海外での需要増が予想される。足寄工場(北海道足寄町)に約1億3000万円を投じ、天板塗装用の水性顔料対応プリンターを12月に導入する。さらに設備投資と増員を進め、2019年には同工場の卓球台生産量を現在の4倍強の年1万7000台に引き上げる。

 リオ五輪・パラリンピックで採用された三英の卓球台「インフィニティー」は脚部がX状で、優美なデザインが特徴。天板も「どこに当たっても均一にバウンドする」と選手からも評判となり、海外からの問い合わせが急増している。2020年東京五輪・パラリンピックの公式サプライヤーにも決まった。そこで、中国やドイツ製のシェアが高い海外市場開拓を加速する。世界で卓球台需要は年間40万台超とみており、約5%を占めるトップアスリート向けの最高級品市場を狙う。

 足寄工場に天板塗装用大型プリンターを導入し、有機溶剤を使った塗装から水性顔料に切り替える。乾燥時に熱をかけずに紫外線(UV)硬化で塗装を定着させるため、ボールのバウンドに影響する天板の反りを抑えられる。作業環境改善や排出される揮発性有機化合物(VOC)量削減にもつながる。イラストや柄も直接印刷でき、デザイン性の高い卓球台を提案する。

 12月中旬にプリンターを据え付け、周辺ラインを改造。17年1月中旬から試験稼働し、3月の本格稼働を目指す。設備資金として商工中金松戸支店が特定分野に優れた中小企業の海外進出を支援する「グローバルニッチトップ支援貸付制度」を適用し1億円を融資した。

 同社は海外展開に向け、新しい天板色「レジュブルー」も開発した。光の加減により青にも緑にも見える。従来、卓球台の天板は緑色が主流だったが、約25年前に同社が青色天板の卓球台を発売し、日本では青色が定着した。ただ、欧州では緑色が過半を占め、選手から根強い支持を受けている。新色を投入しグローバルでユーザーの取り込みを図る。

日刊工業新聞2016年11月10日

明 豊

明 豊
11月15日
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強い日本選手が出てきて、その器具や道具の世界的なプレゼンスが上がっていくというまさに好循環。

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