下町ボブスレー新型機、完成度は十分

大野精機の大野和明製造技術部長に聞く

 大野精機の大野和明製造技術部長は下町ボブスレーネットワークプロジェクト推進委員会で、部品の加工から広報までオールマイティーにこなす。6―9号機のソリでは68点もの部品を加工した。「これからが本当の勝負だ」と意気込む大野さんに今後の取り組みについて聞いた。


 ―本格的にジャマイカチームとの連携が始まりますね。
 「実際の競争から学ぶことは多い。要望も増えると予想する。これまでの経験を生かし、トップアスリートの要望に応える高い対応力を発揮したい」

 ―プロジェクトに関わってよかったのはどういった点ですか。
 「選手や技術者から話を直接聞き、技術の神髄に触れられる点だ。自分の加工したモノがどのように作用するのかを考え、結果を知り、改善する。大変だが、楽しくもある」

 ―新型機「下町スペシャル」の印象は。
 「かなり刷新されたという印象で、完成度は十分だ。今後どこまで成熟させられるかが勝負。実際のコースを走行しスピードが出ている中どういう動きをするのか楽しみにしている」

 ―広報面での課題はありますか。
 「ジャマイカチームが採用したことで世界中から注目される。世界に情報発信する準備が必要だと感じる。情報の質を高めたい」

 ―ソリへの思いを教えてください。
 「“速いソリを作るにはどうしたらいいか”を考えながらモノづくりをしている。これから選手から選んでもらえるようないいソリにしていきたい」

【丸物加工に強み 派生製品広がる】
 大野精機は金属の切削加工とワイヤ放電加工を手がける。強みは蓄積してきた丸物加工のノウハウ。業務用の缶を締める機械「クリンパー」や橋などのボルトの塗装を剥離する「ケレンマイスター」といった製品も製造、販売している。

 近年は「こんなものがあればいいな」を形にする。旋盤に合わせた高さで刃を固定する「ゴリラホルダー」は大野部長のアイデアから派生した製品だ。現在、旋盤の固定部分に使う製品も開発中。技術者向けの製品を開発しながら、自社の加工の腕も磨き続けている。

日刊工業新聞2016年10月12日

斉藤 陽一

斉藤 陽一
10月15日
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 記事の中身よりも気になるのは、大野部長の笑顔。どんな話で盛り上がったんでしょうか?

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