ベトナムはホーチミン、ハノイに次いで「第3極」が誕生する?

ダナンの日本商工会会員が100社突破。将来、大化けする潜在力秘める

 ベトナム中部ダナンの日本商工会会員数が100社に達した。2008年10月の設立時には35社だったが、8年弱で約3倍に増えた。800社台の南部ホーチミン、600社台の北部ハノイには及ばないものの、両地域に比べて安い人件費などが評価されている。東南アジアは首都に一極集中する傾向がある中、ベトナムは南北2極だけでなく中部も発展することで、均衡の取れた国土開発に近づこうとしている。

 ダナンの商工会会員数は11年に50社に達し、8月末に100社の大台を突破した。直近の投資ではクラレトレーディングが7月に3億円を投じて縫製工場を増強。現地でベーカリーを営むパン・アキモト(栃木県那須塩原市)も地元市民から人気を集め、日系の製造業や物流企業、サービス業などの進出が相次ぐ。

 ダナンは最低賃金が月額310万ドン(約1万4000円)と、ハノイやホーチミン(月350万ドン=約1万6000円)より10%安い。IT企業の場合で人件費は両地域より「3割安い」(ベトナム人のITベンチャー)との声もある。

 また、ある日系企業経営者は「ダナンなど中部出身者は故郷に仕事が少ないため、根気がある」と指摘。2大都市に比べてまだ企業数が少ないことで、質の高い労働者を確保しやすい。オフィス賃料もハノイより2割安いとの声もあり、インフラが整う割に物価が低い点も魅力だ。

 今後、注目されるのはダナンを東の起点に、ラオス経由でタイまでつながる「東西経済回廊」の行方だ。現状は輸送する荷物が少なく、利用は限定的だが、周辺国も含めた企業進出の増加で物流需要は増える可能性がある。

 将来、大化けする潜在力を秘め、この点も日系企業を惹きつけている。

日刊工業新聞2016年9月20日

山口 豪志

山口 豪志
09月25日
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若くて勢いのある国として、ベトナムは引き続き、熱視線を浴びている東南アジアの雄である。その中においても、第3の都市として注目を集めるダナンはIT系のオフシェア拠点としても、非常に魅力的であり、また、中部の良い環境がそれを支えているという。今後の日本と海外の関係を見るにつけ、このような新興国の若き労働力と日本の技術やノウハウ、既存のビジネスネットワークが連携することで次の50−100年の発展は彼らのチカラ無くしては想像出来ないだろう。今後の日本–ベトナムの経済交流はますます進む事は容易に想像出来る。

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