「日本人1000万人を英語が話せるようにする」-レアジョブの次なる戦略

中村岳社長インタビュー「自治体との連携も増やしていきたい」

 レアジョブは現地採用したフィリピン人講師と日本の生徒を無料通話サービスで結び、低価格で提供するマンツーマン・オンライン英会話レッスンが事業の柱。設立は2007年と新しいが、14年6月に東証マザーズ上場。2月15日には通信教育大手のZ会を傘下に持つ増進会出版社(静岡県長泉町)と業務提携を結び、飛躍を期す。中村岳社長は「地方自治体との連携も増やしたい」と、法人や行政機関の分野のテコ入れも図る。中村社長に今後の戦略を聞いた。

 ―Z会と提携した狙いは。
 「小学校の英語必修化や20年の大学入試改革に向けて、聞く、話す、読む、書くという英語4技能の向上が求められている。特に話すことを強化し『日本人1000万人を英語が話せるようにする』という当社のミッションを加速するため、Z会と組む」

 「私自身、Z会のOBでサービスの良さは知っていた。Z会グループや学校・塾・予備校向けにオンライン英会話レッスンを共同販売し、新たな英語教育サービスを共同開発する。提携の実効性を高めるため、Z会が当社株式の4・33%を取得する予定だ」

 ―フィリピン人を講師に活用する理由は。
 「フィリピン最高峰であるフィリピン大学の学生と卒業生を採用しているが、それでも人件費が安い。英語が公用語の一つで、語学レベルは世界1位の実力。人を育成する際のコミュニケーション能力も非常に高い。日本との時差は1時間で、生活時間がほぼ同じ。日本人が学ぶ際の好条件がそろっている」

 ―安定需要が見込める法人分野の深掘りが成長に欠かせません。
 「一般向けに続き、09年に法人向けサービスを開始し、現在40万人以上のユーザーと670社以上の企業に提供している。15年6月には佐賀県上峰町の小学6年生向けにマンツーマン授業を導入しており、自治体との連携も増やしていきたい」

 ―グローバル人材の育成と語学教育は不可分です。
 「日本には優れた技術がたくさんある。英語力がネックとなっている有能な技術者に対し、アウトプットの場を提供して、語学力を向上させれば、世界で戦える人材が増える。海外進出を考える人が1人でも増えてほしい」

【記者の目・提携でビジネスモデル進化】
 フィリピン人を活用した英会話レッスンは多くの企業が追随し、優れたビジネスモデルであることが証明された格好だ。より多くの若手世代を英会話に不自由することなく、グローバルで戦える人材に育成することは企業の大きな課題。増進会出版社との提携でビジネスモデルをどう進化させるか。中村社長の腕の見せ所だ。
(聞き手=高橋沙世子)

日刊工業新聞2016年3月4日情報・通信面
日刊工業新聞電子版

山口 豪志

山口 豪志
03月05日
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 海外企業と仕事をする機会は、今後ますます増えて行く事は間違いない。今までは大手企業を中心とした一部の企業による海外進出が主だったが、インターネットや中小事業会社の国外への売り込みはますます増えて行く事が予想される。その流れにおいて、英会話の必要性は増す一方だ。伝えたいことを伝えられる技術は持っていて役に立つこと尽くしだ。これからのビジネスマンである学校教育における英会話の普及にも期待したい。将来のビジネスを担う子供たちの学校教育における英会話の普及にもますますの期待をしたい。

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