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MRJ駐機場、名古屋空港に20機分

MRJ駐機場、名古屋空港に20機分

初飛行を終え、名古屋空港に戻るMRJ(2015年11月11日)

 愛知県は国産小型旅客機「MRJ」の量産を見据え、2017年以降に県営名古屋空港(愛知県豊山町)で旅客機20機分の駐機スペースを整備する方針だ。旅客ターミナル北側に駐機スポットを新設するほか、軽飛行機などの駐機スポットを再編する。MRJは18年半ばに初号機納入が予定されている。駐機場所の拡充で量産体制を支援する。

 名古屋空港は現在、旅客機用などとして19機分、軽飛行機やヘリコプター用に75機分の駐機スポットを備える。三菱重工業小牧南工場が隣接し、MRJの生産や試験の拠点となっている。

 県は最終組み立てを終えたMRJの駐機場所を念頭に滑走路北西部分に新たに七つの駐機スポットを整備する方針。また、滑走路南西部分では軽飛行機やヘリコプター用の駐機スポットを再編。4、5機の収容能力を持つ三菱重工の既存格納庫を含めて将来は名古屋空港全体で20機程度のMRJ駐機場所を確保する。

 三菱重工はMRJを最大で月産10機生産する計画。現在は試験機の開発と並行し、月1機ペースで量産初号機の部材を組み立てている。16年春には最終組み立ての拠点となる「小牧南新工場」を稼働する予定。MRJの量産が進む19年ごろには北九州空港(北九州市小倉南区)にも、納入前のMRJを保管する格納庫などを設置する考え。
日刊工業新聞2016年1月20日 中小企業・地域経済面
日刊工業新聞記者
日刊工業新聞記者
名古屋空港は「県営」。県が、三菱重工のよる「月産10機」体制を支えるために空港の駐機スポットを7機分増やします。

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