ニッポンの工作機械、炭素繊維強化プラスチックの部品採用へ

工作機械工業会とNEDOが次世代5軸MCの設計に着手

 日本工作機械工業会と新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は4月にも炭素繊維強化プラスチック(CFRP)製部品を採用した次世代の5軸マシニングセンターの設計に着手する。軽量で熱膨張しにくく、振動吸収性にも優れるCFRPを採用することで、約20%の大幅なエネルギー効率改善と、加工精度の向上を見込む。2018年度の実用化を目指す。

 オークマやファナック、DMG森精機など工作機械主要各社と大学、NEDOなど産学官が連携する。16年度はコンピューター解析を使って基本的な仕様を固める。

 18年度を目標に「標準モデル」を完成させ、各社がそれをベースに自社製品にCFRP部品を取り入れていく見通し。

 すでに主軸などをCFRP製にした工作機械が存在する。今回の開発ではマシニングセンターの設計を一から見直し、金属と比べてさまざまな形状に加工できるなどCFRPの特性を引き出せるようにする。

 CFRPは比重が鉄の4分の1と軽く、部品を動かすためのエネルギーを削減できる。熱膨張しにくく熱も伝えにくいので、加工時の発熱で機械の一部が膨張して加工精度が低下するのを抑えられる。一方でCFRP部品は高価で、他の素材と接合が難しいなどの課題がある。

 開発の背景の一つとして、欧州の工作機械メーカーが新材料を積極的に採用する動きがあるほか、中国や韓国、台湾勢も技術力を高めている。これに対して日本は長期的な競争力を見据えた開発が必要と判断した。

日刊工業新聞2016年1月19日1面
日刊工業新聞電子版

村上 毅

村上 毅
01月20日
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比重が4分の1ということは、単純に考えて動かすエネルギーが4分の1で済むということ。高価なCFRPを全面的に採用するというよりもは、可動部など部分的な採用が広がりそうだ。それだけ、ブレがなく、高速に高精度に加工することが可能になる。

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