ドルフィンキックの速度が上がる競技水着を開発

筑波大がデサントと共同で。2020年五輪での利用目指す

 筑波大学体育系の高木英樹教授らの研究グループはデサントと共同で、水泳のスタートやターン時に使うドルフィンキック泳法の速度について2・4%向上させる高性能水着を開発した。腰から内股部分に伸長応力が高いバンドを配置。内転筋群の動きを補助することでドルフィンキックの頻度を高めた。今後は補助機能を向上させ、2020年の東京オリンピック・パラリンピックで利用できる次世代水着の開発を目指す。

 世界選手権出場者から一般の競技者まで同大の水泳競技者5人程度の体にマーカーとなる高輝度の防水発光ダイオード(LED)や筋電計を取り付け、水中での動作を計測。ドルフィンキック時の振幅や頻度、所要時間、速度、筋肉の働きを調べた。

 その結果、世界選手権出場レベルの競技者は、ドルフィンキックの蹴り下ろし時に股関節を内転・内旋させ、足を船舶のスクリューのように回旋運動させることを発見。この動作時には大腿(だいたい)の内側にある内転筋群が活発に活動することを見いだした。一方、一般の競技者にとって困難な動作であることも明らかにした。

 こうしたことから高木教授らは、蹴り下ろし動作などを補助するバンドを配置した水着を開発。8人の水泳競技者で実技試験した結果、ドルフィンキック時の泳ぎ速度が従来の水着に比べて平均2・4%向上した。

日刊工業新聞2015年11月18日 科学技術・大学面
日刊工業新聞電子版

明 豊

明 豊
11月18日
この記事のファシリテーター

たかが2・4%、水泳の世界はされど2・4%なのだろう。最近のニッポン競泳チームの国際大会での活躍はテクノロジーの進化とも大きく関係している。

この記事にコメントする

  

ファシリテーター紹介

PRmore

記者・ファシリテーターへのメッセージ

この記事に関するご意見、ご感想
情報などをお寄せください。