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セブン―イレブン、中国でも質へのこだわり徹底

日本流を導入しコールドチェーン整備。店内調理の総菜は地域の味付
セブン―イレブン、中国でも質へのこだわり徹底

電子レンジを導入し温められるようにする

 セブン―イレブンは中国のサプライチェーンを見直す。中国の消費者の間で安心・安全への関心が高まっているなか、メーカーや問屋の協力を得て、コールドチェーンを増強して鮮度や安全性に優れた商品を提供する。弁当についてはチルド品の製造開発を強化し、各店舗で提供する商品の品質を担保できるようにする。

米飯やパン生地、サンドイッチなどに使う野菜などについて、北京や天津、成都など各地域のベンダーと協力し、温度管理などのコールドチェーンの整備を進める。食感比較や炊飯工程に数値化を取り入れ、共同仕入れによる品質などの標準化も目指す。地域による店舗数の差などに応じ、順次進める。

セントラルキッチンを使い、チルド弁当の生産も強化する。天津や北京のセブン−イレブンでは、外食が盛んで温かい料理を好む中国の食文化に対応し、おでんなど店内で調理した料理を提供して差別化している。さらにチルド弁当を充実して各店舗で提供する商品の品質を均一化。店内には電子レンジを設置し、購入品を温められるようにする。店内調理で提供する総菜は、地域ごとに好まれる味付けなどを導入する。

北京では現地の食品会社やわらべや日洋と合弁企業を設立。セブン―イレブン向けに調理パンや総菜を作る専用工場を稼働している。日本の生産技術や品質管理を投入し、食品の安全に関するQS認証を取得している。
日刊工業新聞社2015年11月13日生活面
日刊工業新聞記者
日刊工業新聞記者
 セブンイレブンが中国でも日本流のコールドチェーンの導入によるサプライチェーン構築や地域の味を反映した店内調理に乗り出す格好です。コールドチェーンで配送されたチルド弁当などの品質を消費者が実感してくれれば、他チェーンと大きな差別化になると思います。

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