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宇宙ベンチャーの米スペースX、世界有数の未公開株企業の仲間入り

評価額で2兆円を超え、全米4位に
宇宙ベンチャーの米スペースX、世界有数の未公開株企業の仲間入り

スペースXは3月、再利用ロケットの打ち上げに初めて成功(同社提供)

米テスラのイーロン・マスクCEOが設立した宇宙ベンチャーの米スペースXが、株式未公開企業の評価額で全米4位になった。未公開テクノロジー企業の株式市場を運営する米エクイデイトによれば、スペースXが7月に実施した3億5100万ドルの資金調達(シリーズH)の後、企業価値がそれまでの149億ドルから212億ドル(約2兆3500億円)に上昇。2兆円の大台を突破した。

3月にスマートフォン向け写真共有アプリのスナップチャットを手がけるスナップがIPO(新規株式公開)して以降、スペースXは5位につけていたが、それまで4位だったウィワークの評価額を今回上回った。ニューヨークタイムズによれば、スナップは上場前の企業価値が240億ドルだったが、IPO後の現在は165億ドル程度に下落している。

評価額が10億ドル超の株式未公開企業はめったに見られないことから「ユニコーン」といわれ、米国以外でも、配車サービス大手でウーバーの中国事業を買収した滴滴出行(ディディチューシン)や、スマートフォンなど一般消費者向け電子機器の小米科技(シャオミ)といった大型企業がある。米CBインサイツによれば、それぞれの評価額は500億ドルおよび460億ドルとされる。

米国での未公開企業の評価額の順位は次の通り。①ウーバー(配車サービス、698億ドル)②エアビーアンドビー(宿泊シェアリング、310億ドル)③パランティア・テクノロジーズ(ビッグデータ解析、213億ドル)④スペースX(宇宙機・打ち上げサービス、212億ドル)⑤ウィワーク(起業家向けコワーキングスペース、208億ドル)。
2017年7月28日付日刊工業新聞電子版
藤元正
藤元正 Fujimoto Tadashi モノづくり日本会議実行委員会
3位のパランティア・テクノロジーズについてはまったくなじみがないが、イーロン・マスク氏らとともにペイパルを創業した起業家・投資家で、フェイスブック取締役のピーター・ティール氏が創業者の一人(現在会長)。 『ゼロ・トゥ・ワン 君はゼロから何を生み出せるか』の著者でもある。ティール氏はシリコンバレーでは珍しくトランプ大統領の支持者で、パランティアは政府のインテリジェンス組織や国防総省が顧客という。テスラの電気自動車が環境補助金に支えられ、スペースXがNASAと契約していることも含め、スタートアップと言っても政府とのかかわりは深いようだ。

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