スイスABBが米国で産業用ロボットの生産開始

最新型の人協調ロボット「YuMi」も対象に?

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ABBのロボット工場
 スイスの重電・オートメーション大手、ABBが5月20日、米国で産業用ロボットの生産を開始すると発表した。ミシガン州オーバーンヒルズの同社の生産施設にロボット専用工場を設け、ロボットや関連機器の生産に入る。ABBとしては中国・上海、スウェーデン・ヴェステロースに続く3番目のロボット生産拠点。ウルリッヒ・シュピースホーファーCEOは声明の中で、「グローバルなオートメーション企業でロボット生産拠点を米国に設けるのはABBが初めて」とし、米国の経済や雇用に貢献している点を協調した。

 段階的に生産する機種の種類を増やしながら、最終的には米国、カナダ、メキシコ向けの産業用ロボットおよびロボット制御装置を同工場から供給する計画。従業員については、すでにオーバーンヒルズで500人の従業員を抱え、ロボット部門の人員を増やしながら近い将来、合計1000人体制にするとしている。

 生産品目や生産量は明らかにしていないが、同CEOは声明で「インターネット接続に対応し、人間との協調作業が行える安全なロボットというわれわれの先進的な技術は、米国での雇用確保と質の高い作業に貢献する」とも述べている。こうしたことから、4月の「ハノーバーメッセ」で発表した2本腕の最新型人協調ロボット「YuMi(ユミ)」もいずれ、同工場で生産に入るものとみられる。

 米国はABBにとって最大の市場で年間75億ドルの売り上げがあり、2010年以降、合計100億ドルを超える額を米国での研究開発や設備投資、M&Aに投じてきた。この間、現地での従業員を1万1500人から2万6300人に増やしてきたという。

ニュースイッチオリジナル

COMMENT

藤元正
モノづくり日本会議実行委員会
委員長

ABBが同業他社に先駆けて米国でロボットの現地生産に踏み切るのは、製造業回帰の流れで、米国での高い需要が期待できるためだろう。とりわけ、人と協調しながら組み立て作業などが行えるロボットは注目の的。各社からいろいろなタイプが出てきており、市場が広がっていきそうだ。

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