米国の宇宙ヨット「ライトセイル」が打ち上げに成功!

カール・セーガン博士ら設立の惑星協会

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宇宙空間で帆を展開したLightSailの予想イメージ(米惑星協会)
 米国のNPO「惑星協会」の宇宙ヨット「ライトセイル」が20日、米フロリダ州のケープカナベラル空軍基地から米空軍の無人宇宙往還機「X-37B」などとともに大気圏外に打ち上げられ、地球周回軌道に投入された。宇宙ヨットは燃料を使わず、太陽の光を薄い素材でできた帆に当て、それを推進力にすることで宇宙空間を長距離移動する手段として実用化が期待されている。

 今回は予備実験の位置づけで、折りたたまれていた帆の展開や、制御ソフト、通信、動力システムの検証などを行う。ただ軌道が低いため、推進力より地球の重力が上回り、数週間で地上に落下する見込み。2016年4月に打ち上げを予定している第2弾のライトセイルで太陽光加速の実証実験が計画されている。

 実は宇宙ヨットの航行を宇宙空間で成功させたのは、日本の宇宙航空研究開発機構(JAXA)が世界初。2010年5月に「イカロス」を打ち上げ、太陽光を受けて加速できることを世界で初めて実証した。さらに、方向制御を行いながら金星から8万800kmまで接近・通過(フライバイ)し、所定のミッションを成功させている。

 NASAの惑星探査計画にかかわった故カール・セーガン博士らが設立した民間宇宙団体である惑星協会は、イカロスの打ち上げよりも早い2005年にライトセイルの実験を試みたものの、使用したロシアのロケットの不具合により、イカロスに先を越されることになった。

 宇宙ヨットは航行速度が遅いものの、低コストで長距離を移動できる利点がある。そのため、太陽系内の観測ポイントで、地上や人工衛星の通信システムなどに障害を及ぼす太陽の磁気嵐を検知して、いち早く警報を出したり、小惑星の地球接近を知らせたりするのに活用するアイデアも出されている。

ニュースイッチオリジナル

COMMENT

藤元正
モノづくり日本会議実行委員会
委員長

燃料を大量に消費する通常のジェットエンジンに対して、極めて省エネ、というか太陽光だけで推進できる夢の技術。ただ、スピードが遅いうえ、宇宙旅行に使うには、かなり大きな帆がいりそう。そうなると、打ち上げの時に巨大な帆をコンパクトにたたんでおく新しい「折り紙技術」も必要になる?

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