気分は「ナイトライダー」、音声指示で無人のテスラ車をガレージから出庫

アマゾン「アレクサ」と連動、シスコ社員が趣味でプログラム開発

 アマゾンの音声アシスタントに命令し、人が乗っていないテスラ「モデルS」を操作するーー。1980年代の米テレビドラマ「ナイトライダー」まがいのそんな芸当を米シスコの開発者が個人の趣味でやってのけ、ユーチューブに動画を公開した。

 「アレクサ、キットに車をガレージから出してもらってくれ(”Alexa, ask KITT to pull the car out of the garage.”)」。Jason Goeckeさんが公開した動画では、アレクサ、次いで自作のプログラムを起動するためのキーワードを織り交ぜながら、車庫内に置かれたエコーに指示を出している。

 すると、ガレージのシャッターが上がり、「テスラ車をガレージの外に出します。注意してください」と女性の声でアレクサからの返事が。さらに、無人のモデルSがハザードランプを点滅させながらゆっくりガレージの外に出て停車する。ちなみにGoeckeさんは、「ナイトライダー」で人間の言葉をしゃべるスーパーカー(ナイト2000)に搭載された人工知能「キット(K.I.T.T.)」を、愛車のニックネームにしているものと思われる。

 テスラについてのニュースサイトTESLA RATIへの彼の書き込みによれば、プログラム作成には、テスラの非公開APIと、アレクサのセルフサービス用APIやソフトウエアツールを集めた「スキルキット」などを利用しているという。

 さらにアマゾンウェブサービス(AWS)のクラウドサービスで、プログラムを自動で実行するAWS Lambdaを使い、「”KITT”に〜させてくれ」というエコーからのトリガーを受けてGoeckeさんのプログラムを実行。ここではモデルSの非公開APIを呼び出すために、彼がクラウド上に公開したライブラリー(Tesla Golang Liblary)を使いながら、愛車を指令通りに動かしている。週末に作ったというプログラムはわずか140行ちょっとで、GitHubに公開されている。

 ただ、課題もある。誰の音声でも実行してしまうため、ハッキングなどセキュリティー上の懸念が残されていることだ。Goeckeさんも、対策として、音声認識などのバイオメトリクス(生体認証)やコンピューター画像認識が導入される日が来るかもしれないと期待を述べている。

ニュースイッチオリジナル
TESLA RATIへの開発者の投稿

藤元 正

藤元 正
05月08日
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テスラの非公開APIが半ば知られているという事実には、ちょっと怖い気もした。自動車アプリの開発促進という利点がある半面、ハッキングの恐れもある。だからテスラも公開に踏み切らないのだろう。自動運転車もIoTも仮想通貨も、便利な先端技術の運用にはまず強固なセキュリティーが欠かせない。

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