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国内初、火力発電所建屋にペロブスカイト太陽電池…JERAが実証

国内初、火力発電所建屋にペロブスカイト太陽電池…JERAが実証

石炭貯蔵建屋壁面に取り付けられたPSC

JERAは29日、横須賀火力発電所(神奈川県横須賀市)の建屋でフィルム型ペロブスカイト太陽電池(PSC)の実証試験を始めたと発表した。積水化学工業および三晃金属工業と共同で、発電所内の建物の屋根と壁面の2カ所にPSCを取り付け、設置方法の適切性や耐風性などを約1年間検証する。JERAによると火力発電所建屋にPSCを設置するのは国内初。

石こう処理建屋の屋根と石炭貯蔵建屋の壁面に幅約1メートル、長さ約2メートルの電池モジュールを6枚ずつそれぞれ設置した。壁面は地面に対し90度、屋根も同5度の傾きがある状態で設置環境を検証する。発電出力は非公表。

すでに2023年3月から積水化学と共同で同発電所と鹿島火力発電所(茨城県神栖市)でPSCの耐塩害性の検証や発電効率の測定などを行っている。今回は金属屋根や壁への施工方法を検証するため、その知見を持つ三晃金属が加わった。なお鹿島火力では耐塩害性で問題ないことを確認し、実証を終えている。

軽くて曲げられるPSCはビル壁面などへ貼り付けられる太陽電池として普及が見込まれている。JERAも検証を重ねることで将来的に各発電所内での利用を推進する。

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日刊工業新聞 2025年05月30日

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