NTTデータGは当期利益40%増…情報サービス7社の通期見通し、IT投資意欲堅調で全社増収
情報サービス7社の2026年3月期連結業績予想は全社が増収を見込む。米国の関税政策による影響を注視する一方で、デジタル変革(DX)の機運に伴う企業のIT投資意欲は底堅いと見る。各社は国内の同業他社へのM&A(合併・買収)を活発化するなど中長期的な成長戦略を描いており、業界内の事業規模の順位にも変動が生じる見込みだ。
NTTデータグループは当期利益を前期比40・4%増の2000億円とした。国内外での増収や海外事業統合のシナジーのほか、データセンター(DC)の不動産投資信託(REIT)への売却益が寄与する。同社はNTTの完全子会社となり、海外事業の一層の拡大を目指す。佐々木裕社長は「(NTTと)どのようなシナジーを作るか、25年度をかけて検討する」と話す。
伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は売上高を同13・3%増の8250億円とした。IT需要により、オーガニック・グロース(自力成長)での達成を見込む。一方、10%を切る営業利益率向上には「独自サービスを強化する」(新宮達史社長)方針だ。
TISは当期利益で同2%減の490億円を見込む。主要セグメントは金融ITのみ減収減益の計画だが、「モダナイゼーション(最新化)事業で4月に金融系の新顧客から受注を獲得できた。ピークアウトを埋める手応えを感じる」(岡本安史社長)という。
需要拡大を見据え、中期経営計画の上方修正に踏み切る動きもある。
野村総合研究所(NRI)は、26年3月期までの3カ年中計で営業利益目標を23年4月公表比50億円増の1500億円に修正。「受注状況は獲得見込みのパイプラインの案件も含めて極めて堅調」(柳沢花芽社長)という。BIPROGY(ビプロジー)は27年3月期までの3カ年中計で、売上高目標を24年4月公表比200億円増の4400億円、自己資本利益率(ROE)を同2ポイント増の17%以上に見直した。「DXを中心に企業の強い投資意欲が継続する」(斉藤昇社長)と見る。
一方でM&Aの機運も高まっている。SCSKは26年3月期の売上高で前期比32・5%増を見込む。24年12月にネットワンシステムズを買収した効果が通期で寄与する。「ITインフラを含むネットワークセキュリティーの領域で独自の強みを発揮する」(当麻隆昭社長)。日鉄ソリューションズ(NSSOL)はインフォコム(東京都港区)を買収する。玉置和彦社長は「同社のプロセス製造業向け事業などは、当社が強化すべき領域と完全に合致する」と期待する。
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