米ヤフーがシリコンバレーの保有地売却、中国オンライン動画大手に

相手のCEOは中国版イーロン・マスク、EV事業にも参入

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緑の枠内がヤフーの保有地、青色の部分がリーバイス・スタジアム(Google Mapから)
 経営不振の米ヤフーのインターネット事業資産に対する10社の買収提案が佳境に入り、買い手としてインターネット企業のAOLを傘下に持つベライゾン・コミュニケーションズが本命視されている。そうした中、米ヤフーがシリコンバレーのサンタクララに保有する48.6エーカー(約20ヘクタール)の土地をめぐる売却交渉が合意に達したとシリコンバレービジネスジャーナルが報じた。

 まだ売却契約には至っていないが、相手とされるのは中国のオンライン動画サービスやスマートフォンなどを手がけるメディア・電子機器大手のルエコ(LeEco、旧Letv)。1月にラスベガスで開催されたCESに彗星のように現れ、「テスラキラー」とも言われる電気自動車(EV)ベンチャー、米ファラデー・フューチャーの兄弟会社で、ともにジア・ユエティン(Jia Yueting)氏が創業した。成功した連続起業家でEV事業にも投資していることから、中国で同氏はテスラ・モーターズCEOのイーロン・マスク氏に例えられるという。

 問題の土地はサニーベールのヤフー本社から約4マイルの距離にあり、2006年に1億600万ドルで購入。第2キャンパス用として、オフィスや研究開発棟を建設する計画だったという。NFLのサンフランシスコ49nersの本拠地リーバイス・スタジアムにも近く、ルエコが新たにオープンしたサンノゼの米国本社からは3マイルの地点にある。ルエコは中国以外に米国とインドで事業を拡大しており、その拠点の一つとして利用されるものと思われる。

 ルエコはファラデー・フューチャーに資金供給するだけでなく、ファラデーと協力しながら自ら自動車事業にも参入しようとしている。4月27日から5月4日まで北京で開催されている北京国際自動車ショーには、同社初のコンセプトカーとして自動運転のEVを出展。さらに2月には、英アストンマーティンとEVの合弁工場を立ち上げると共同発表し、2018年の発売を目指している。一方のファラデーはネバダ州ノースラスベガスでの工場建設に着手しており、2017年にEVを発売する計画でいる。

ニュースイッチオリジナル

COMMENT

藤元正
モノづくり日本会議実行委員会
委員長

日本のヤフーとは正反対に本家は競争力を失い、事業や資産の切り売りしか、とる道は残されていないようだ。米ヤフーは今年、創業から22年。かたや4月1日に創業40周年を迎えたアップルは90年代に経営危機に陥り、創業から21年後の97年に復帰したスティーブ・ジョブズによって劇的な復活を遂げた。ヤフーにはもはや逆転劇は残されていないのか。

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