スポーツ中継のリプレー映像をぐるり3Dでリアルに、インテルがベンチャー買収

NBAやスーパーボウルの放送に採用、スポーツのデジタル化推進

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バスケットボールなどでの決定的瞬間をいろんな角度からリプレーできる(Replay Technologiesのウェブサイトから)
 スポーツのテレビ中継中に、360度どこからでも3Dの立体映像をリプレーで見ることができる――。こうした技術を持つイスラエルのスタートアップ、リプレー・テクノロジーズ(Replay Technologies)を米インテルが買収すると9日に発表した。買収額は明らかにしていないが、イスラエルのメディアの間では約1億7500万ドルと報じられている。

 この「フリーD(freeD)」技術は、すでにNBA(全米バスケットボール協会)のオールスターウィークエンドでのスラムダンクコンテストや、アメリカンフットボールのスーパーボウルなどのテレビ中継に採用済み。インテルはリプレー・テクノロジーズを取り込むことで、ブライアン・クルザニッチCEOの言う「スポーツ分野のデジタル化」をさらに進める方針だ。
 
 フリーDでは、合計28台の高精細ビデオカメラをバスケットボールのコートなど競技場を取り囲むように配置。それらの映像をもとに視点をぐるりと変えても、カメラごとに見る角度の違うビデオ映像を継ぎ目なしに、立体的なリプレー映像として見せることができる。2011年設立のリプレー・テクノロジーズに対してインテルは2013年から協力し、映像コンテンツのリプレー映像をインテルのCPUやサーバーを使って最適な形で再現できるシステムを提供している。

【NBAのスラムダンクコンテストでのフリーD映像】

ニュースイッチオリジナル

COMMENT

藤元正
モノづくり日本会議実行委員会

 フリーDの映像を見て、かつて話題になったSF映画「マトリックス」(1999年)で使われた「マシンガン・ショット」を思い出した。派手なアクションシーンが繰り広げられる瞬間、視点が水平にぐるりと移動する、かなり斬新な映像だった。その後、CMなどにもこの手法が採り入れられたが、これとフリーDが大きく違うのは作りこみにかかる時間。スポーツのテレビ中継中にほぼリアルタイムでリプレーを見せるわけで、それだけソフトウエアの工夫とコンピューターパワーが必要とされる。  ショービジネスの盛んな米国だけに、こうしたテクノロジーの需要もかなり大きいとみられる。1月のCESでクルザニッチCEOが強調したように(http://newswitch.jp/p/3195)、インテルはスノーボード競技なども含めてスポーツのデジタル化にビジネスチャンスを見出そうとしている。

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