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日立が海外初納入、「重粒子腺がん治療システム」の効果

日立が海外初納入、「重粒子腺がん治療システム」の効果

重粒子線がん治療システムの治療室

日立製作所は台湾初となる重粒子線がん治療システムを台北市の台北栄民総医院に納入し、治療を開始した。日立にとっても同システムの海外での納入は初めてとなる。今後、国際展開を加速させていき、低侵襲ながん治療の普及に貢献する。

重粒子線治療は炭素イオンを加速器で光速の約70%まで加速し、腫瘍に照射して治療する技術。治療に伴う痛みが少なく、副作用も少ないため、治療後も生活の質(QOL)を維持できる。

同医院で新設した重粒子がん治療センターに設置されており、水平・垂直方向に照射可能な治療室を2室備えている。

また、呼吸に伴って移動する臓器の動きを捉える動体追跡技術と、腫瘍の形状に合わせて重粒子線を照射するスキャニング照射技術を搭載しているという。


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日刊工業新聞 2023年05月24日

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