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高精細有機ELディスプレーの曲がるスマートフォン、カナダの大学が開発

画面を反らせてアプリ操作可能に、振動による力フィードバック機能も
高精細有機ELディスプレーの曲がるスマートフォン、カナダの大学が開発

ゲームの「アングリーバード」で、画面を反らせてスリングを引っ張り、球を飛ばしているところ(同大提供)

 5.2インチのiPhone 6 Plusが2014年に発売されて間もないころ、ズボンの後ろのポケットに入れたままにしておいて本体が曲がったと大騒ぎになったのが、いわゆる「ベンドゲート」。それに対し、「リフレックス(ReFlex)」と名付けたこちらのスマートフォンは、最初から曲げることを想定して作られている。カナダのクイーンズ大学ヒューマンメディア研究所が開発したもので、世界で初めてフルカラーかつ高精細ディスプレーを持つ曲げられるスマホだという。

 韓国・LG製の720画素の高精細フレキシブル有機ELディスプレー(OLED)を備え、ディスプレーの脇の電子基板にOSのアンドロイド4.4(キットカット)がインストールしてある。両手を使ってディスプレーを前後に反らせると、背面にあるセンサーがディスプレーの曲がり具合を計測し、それに応じてアプリの操作が行える。

 例えば、画面に表示した本のページを進めたり戻したり、ゲームの中でゴムを引っ張って球を飛ばしたり、といった使い道を想定。内蔵コイルで振動を発生させることで曲げ具合やに応じた振動を発生させ、画面中の仮想物体にかかる力や摩擦の大きさを、効果音も含めてユーザーにリアルな形で伝えることができる。まだプロトタイプだが、このようなスマホは5年以内に一般販売されると同研究所の開発者は見ている。


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藤元正
藤元正 Fujimoto Tadashi
発想は面白いが、もはやスマートフォンと言うより携帯ゲーム機といった感じ。ゲーム以外の用途開発が普及のカギになるような気がする。

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