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日産・ホンダ・スバルは2桁減、自動車の世界生産で続く苦難

乗用車メーカー8社が27日発表した1月の生産・販売・輸出実績によると、8社合計の世界生産台数は前年同月比2・9%減の186万3557台だった。3カ月連続のマイナスで、5社が前年同月を下回った。半導体不足を主因とした生産減が継続している。各社は早期の正常化で、生産や販売への影響を最小化できるよう努めている。

乗用車8社の1月の生産・販売・輸出実績

メーカー別では、日産自動車の世界生産が前年同月比25・1%減の22万4236台で4カ月連続のマイナス。中国で旧正月の日並びの関係で前年より生産稼働日が少なかったことや、新型コロナウイルス感染拡大による販売台数減もあり、海外生産が同30・2%減の17万9805台と前年を大きく割り込んだ。

ホンダSUBARU(スバル)も半導体部品の需給逼迫(ひっぱく)などで生産調整を実施し、国内・海外ともに生産が前年比で大幅なマイナスとなった。

一方、トヨタ自動車は国内生産が同30・1%増の21万1572台と大きく伸長。部品供給不足は続くものの、新型コロナの影響で大幅減となっていた22年1月の反動増となった。スズキも国内生産は前年同月の反動増が大きい。海外ではインドで半導体調達が可能なモデルを中心に生産したことで、1月単月としてインド生産が過去最高となった。

ただ、足元でトヨタやホンダをはじめ、多くのメーカーが生産調整を実施しており、今後も部品供給難が足かせとなりそうだ。


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日刊工業新聞 2023年02月28日

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