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日立建機が国際見本市で披露、新型電動ショベルが改善した課題

日立建機が国際見本市で披露、新型電動ショベルが改善した課題

日立建機がドイツの国際建設機械見本市「bauma2022」に出展する13トン電動ショベル

日立建機は24日からドイツ・ミュンヘンで開かれる国際建設機械見本市「bauma2022」に、13トンクラスと2トンクラスの電動ショベルの試作機を出展する。両機種はいずれも欧州合弁会社のヨーロピアンアプリケーションセンター(EAC、ドイツ・ヘッセン州)が開発。同見本市には2020年に発売した8トンクラス「ZE85」、22年6月に受注を開始した5トンクラス「ZX55U―6EB」も出展し、電動の幅広い品ぞろえをアピールする。

13トンと2トンの電動ショベルはいずれもリチウムイオン電池(LiB)を搭載し、状況に応じて200ボルトの商用電源も利用できる。これにより充電の課題を改善。充電時間は8割充電の場合で13トン車は約1時間半、2トン車は1時間としている。

バッテリー稼働時間はそれぞれ4・4時間と2時間。高出力のモーターにより、電動ショベルでもディーゼルエンジンショベルと同等のパワーを確保した。13トン車の場合、電池が多く必要なため車体が大型化する難題もあったが、「機械設計の工夫で全長7720ミリメートル、全幅2490ミリメートルとコンパクト化した」(日立建機)。

価格は試作車のため非公開だが、一般車の数倍とみられる。環境意識の高い欧州はドイツ、ノルウェーを中心に夜間でも排ガスを出さない電動ショベルの需要が高く、同社はZE85について22年度に70台の販売を目指している。


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日刊工業新聞2022年10月19日

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