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急成長のインド自動車市場、足がかり築く機会を逃すな

「インドオートパーツビジネスマッチングエキスポ 2022」11月15、16日開催
急成長のインド自動車市場、足がかり築く機会を逃すな

インドオートパーツビジネスマッチングエキスポ2018 オープニングセレモニーの様子

インド自動車部品工業会(ACMA)は11月15、16日に東京・虎ノ門ヒルズで日本企業との交流を目的にビジネスマッチングの展示会を開く。30社が日本企業との協業の可能性を探る。インドの自動車市場は世界でも急成長を遂げている市場のひとつ。同イベントは日本企業にとってもインド市場に足がかりを築く貴重な機会になりそうだ。

2022年8月末のACMAの発表はインド自動車産業の成長を物語っていた。21年度の自動車部品の輸出額が輸入額を初めて上回ったのだ。2014年に国産部品の比重を高めるために導入された「メイク・イン・インディア」政策が確実に成果としてあらわれていることがわかる。

インドの自動車部品市場の伸長は著しい。2021年度は459億ドル。新型コロナウイルスの感染拡大の影響も受け、前年度に比べて落ち込んだものの、2015年度と比べると約2割伸びている。

市場を牽引しているのが同国での自動車生産台数の拡大だ。生産台数は2017年にドイツを抜いて世界4位になった。現時点では3位の日本の2分の1程度の規模だが、数年内に日本を抜くのが確実視されている。当然、これにともなって自動車部品産業も右肩上がりが見込まれ、2026年度には2000億ドルにまで高まるとも予想される。

インドの自動車部品市場を語る上で日本企業の存在は欠かせない。1980年代にスズキホンダが進出し、現在も市場のキープレイヤーになっている。 日系の一次サプライヤーも多く進出しており、現地の部品メーカーと協力を深めている。インドの地場メーカーは家族経営も多く、日系企業との親和性も高い。自動車関連の日系とインド系企業の提携や合併は100件を軽くこえる。

インド政府も自動車産業への支援を惜しまない。補助金政策を導入しており、電子機器などの国内製造業を振興するための「生産連動型優遇策(PLI)」の対象に自動車や自動車部品を追加。2022年3月に自動車部品75社にPLIを提供すると発表した。日系企業ではマルチ・スズキのほか、アイシン・オートモーティブ・ハリヤナ、アサヒ・インディア・グラス、ダイセル・セーフティー・システムズ・インディアなど10社を選定した。

インドオートパーツビジネスマッチングエキスポ2018 打ち合わせの様子

世界的な脱炭素化の動きを受け、インド政府は2030年までに乗用車新車販売の3割を電気自動車(EV)にすることを目標にしている。ACMAの加盟約800社の半数以上がすでにEV向け部品の供給の準備を進める。

自動車の電動化は加速することはあっても後戻りすることはない。ソフトウェアの開発能力に優れたインド企業に日本のハードウェアの技術を組み合わせるなどすれば、自動車のあり方が変わっても部品メーカーは進化を続けられる。

「今後はフューチャーモビリティへの取り組みが課題になる。今回のイベントはその足がかりとして両国の自動車ビジネスの接点が大きくなる機会にできれば」(主催者事務局)。

企業の規模を問わず現地でインドの部品メーカーと組むことは日系企業が成長市場で大きな果実をつかむためには欠かせない。インドの国内市場は拡大を続けるし、今後ますます海外への輸出拠点としての位置づけも増す。現時点での進出企業は大手が中心だが、中堅中小企業にとってももはや見逃せない市場になっている。

催事名 第4回 インドオートパーツビジネスマッチングエキスポ 2022(https://www.acma.tech/
主催 インド自動車部品工業会
(ACMA - Automotive Component Manufacturers Association of India)
<ビジネスマッチングエキスポ 展示会>
開催日: 2022年11月15日(火)~16日(水) 2日間
時間:  10:00 – 17:30
<セミナー>
「日本とインドの自動車部品産業のコラボレーションの可能性と将来の見通し」
開催日: 2022年11月16日(水)
時間:  9:30 – 11:00
場所  虎ノ門ヒルズ コンベンションホールA
〒105-6305 東京都港区虎ノ門1-23-3 虎ノ門ヒルズ森タワー5階
入場料・参加費 無料

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