工学院大が開始、「建築デジタルツイン教育」の中身

  • 0
  • 4
大画面でデジタルツインを実感するスタジオのイメージ(工学院大提供)

工学院大学はリアルとサイバーを行き来する建築系のデジタルツインの教育を始める。ビルディング・インフォメーション・モデリング(BIM)をキーワードに、大型ビジョンでデジタル技術とリアルスケールの双方を体感する。建築学部のまちづくり・建築・建築デザイン各学科と文理を横断し、2022年度後期の1年生からスタートする。

設置する「デジタルツインラボ」は、現実の建物で起きているリアルタイム情報を、シミュレーションに連動させるなどの教室群だ。目玉はデジタルツインを建物のリアルスケールで実感できる、壁一面の作業空間を持つデジタルスタジオだ。建築、構造、設備、シミュレーションから維持管理まで、BIMの一貫活用や統合マネジメントができる人材を育成する。

デジタルで設計・制作に取り組むデジタルファブリケーション(データを基にしたモノづくり)の工房も置く。また東京都新宿区の29階建て校舎における地震用加速度センサーを増強し、温湿度や風速、照度などの環境センサーを教室に設置。リアルデータを活用する。文部科学省事業の採択を受けてこれら設備を導入する。

同学部のデジタル教育はこれまで、技術系の建築学科の学生が中心で、約2割しか学んでいなかった。しかし高校でプログラミング教育が必修化され、デジタル技術の素養を持つ学生が増えることから文系寄りの学生にも拡大。構造、環境、都市など各専門における教育DXにつなげていく。

関連記事:演習に図面や模型を使う大学の建築学部、コロナ禍で授業はどうなった?

日刊工業新聞2022年5月26日

COMMENT

山本佳世子
編集局科学技術部
論説委員兼編集委員

建築の学びはリアルサイズで実感する経験が必要で、新型コロナウイルス感染症下では実習が通常通りにできない問題を耳にしていた。そこでの試行錯誤が今回のプランに生きているのだろう。他の研究分野も実験系と、シミュレーションの計算系は分かれがちだ。産業とも密接な関わりが建築における、デジタルツインから他分野へのヒント提供を期待したい。

キーワード

関連する記事はこちら

特集

このサイトでは、アクセス状況の把握や広告配信などのためにクッキー(Cookie)を使用しています。オプトアウトを含むクッキーの設定や使用の詳細についてはプライバシーポリシーページをご覧ください。

閉じる