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コロナ禍に高い注目度!「建設・測量生産性向上展」を見逃すな

コロナ禍に高い注目度!「建設・測量生産性向上展」を見逃すな

建設業界、測量業界を支える企業が勢ぞろいし、会場では最新製品をリアルに体感できる

2020年春の新型コロナウイルス感染拡大が始まって以降、リアルイベントの存在価値は問われ続け、これまでのいわゆる展示場を借り切って行う”展示会”は規模縮小や同時開催展の併設、オンライン開催と合わせたハイブリッド化でようやく成り立つものが目立ってきている。こうした中で、専門展の深耕で順調に規模を拡張しているとして関係者から高く注目されているのが、建設や土木業界を支える最新技術が集う、あるイベントだ。背景には、建設業界で急速に進む高齢化と人材不足から、デジタル化が待ったなしという状況がある。

約330社が出展し、過去最大の規模で開催される

5月25日(水)から27日(金)まで幕張メッセ(千葉市美浜区)で行われる「建設・測量生産性向上展(CSPI-EXPO)」は今年で4回目の開催。大手建設機械メーカーや測量関連、土木分野に向けたデジタル技術の提案を行う情報通信技術(ICT)系企業など約330社がそろう。このうち120社近くが新規出展で、特にソフトウエアや建設DX(建設業のデジタル変革)を担うソリューション提案企業などが目立っている。会場内や屋外も使った現場さながらの実演や、業界の次世代を担う最先端のICTを組み合わせた提案に、関係者の活発な商談が見込まれている。

建設労働者人口は2000年からの20年間で180万人が減少した。現場では慢性的な人手不足と高齢化に危機感が強まる一方で、抜本的な生産性向上が求められている。国土交通省が進める生産性向上策「i-Construction」では、測量から設計、施工、検査、維持管理に至るまですべてのプロセスにICTが導入される。こうした流れをくんで技術開発も活発化しており、建築分野から土木分野へと建設DXの進歩は加速している。

会場ではコマツや日立建機、キャタピラージャパン、コベルコ建機、住友建機、クボタ、ヤンマー建機、諸岡、酒井重工業などといった世界で活躍する建設機械メーカーが勢ぞろいするのはもちろん、トプコンやニコン・トリンブル、ライカジオシステムズ、リーグルジャパンなど測量大手企業やアタッチメント企業も出展している。レンタル分野ではアクティオ、カナモト、西尾レントオール、レンタルのニッケンといった企業による、最新の建機・重機、高所作業車などの迫力ある実演が見られるのは同展ならでは。

次世代を担う、最先端の製品・技術・サービスが一堂に介し、活発な商談が見込まれる

加えて大手建機メーカーと大手通信が取り組むジョイントベンチャー企業、ドローンを使った測量やインフラ点検、建設工程そのものを見える化し、生産性向上を目指すシステム提案なども一斉に集まる。

出展者一覧はこちら。
 CSPI−EXPO2022 出展社一覧 - 建設・測量生産性向上展 (cspi-expo.com)

充実したセミナーで建設DXを学ぶ

会場内セミナーは3箇所にわかれて、業界キーパーソンによる29講演が開かれる。東京大学大学院工学系研究科の永谷圭司特任教授による「建設ロボットによる建設業の生産性向上に向けて」では、自動化が進む業界の最新動向の解説が聞ける。このほかにも、土木学会建設マネジメント委員会メンバーで清水建設土木技術部の松下文哉氏による「i-Construction実現の仕組み」や、建設業労働災害防止協会の本山謙治技術管理部長による「『新ヒヤリハット報告』のデジタル化と安全衛生管理DX」といった実践的な内容に多くの関係者が注目している。

特別セミナーはこちら。
 CSPI-EXPO2022 特別セミナーのご案内 - 建設・測量生産性向上展

すそ野の広い業界ではまだまだ都心と地方で、建設DXの取り組み進展に差が見られる。同展には地方からも省力化・自動化など具体的な課題を持った多くの建設土木業界人や自治体関係者なども多く参加する。最新の製品や技術が披露され、ブース担当者とリアルにやりとりできる貴重な場として認識されており、過去最高の4万人来場が見込まれている。

主催者に聞く 建設・測量分野が一堂に会する展示会開催

建設・測量生産性向上展実行委員会の谷鉃也実行委員長

―展示会を立ち上げた経緯は。
 「規模の大きな建設機械メーカーから、ソフトウエアの開発企業、ドローンを作っているなど様々な企業が一堂に交流する場を作り、日本が世界に誇る建設業界・測量業界のさらなる発展をしていってほしいということから2018年に初開催した。建設土木分野は広く、分断されていたものをつなげようということで関係者を集めている。新規事業としてのトライだったが、年々認知度も上がってきていると感じている」

―コロナ禍ながら、開催規模を拡大できている理由は。
 「回を重ねるごとにデジタル領域の技術開発が進展し、関連出展が増えている。今年はデジタル庁と環境省から後援をいただいた。例えば建機を売っていた企業は後の工程をみる、工事は測量からすべて可視化システムが導入されるといった具合に少しずつ現場で広がっており、最新技術を知りたい、体感したいというニーズが高まっている」

―今後の展示会の方向性はどう考えていますか。
 「本展は新分野に広げていくというよりは、建設・測量生産性向上のテーマで深掘りしていきたい。今年もコロナ禍での開催となるが、感染症対策を万全に行って開催します。迫力ある実演の面白さはリアルだからこそで、1人でも多くの方にご来場いただき、肌で感じていただきたい」

 
<開催概要>
第4回 建設・測量生産性向上展(CSPI―EXPO2022)
~次世代を担う、最先端技術が一堂に~
会期:5月25日(水)―27日(金)
場所:幕張メッセ(展示ホール2・3・4・5 屋外展示場)
主催:建設・測量生産性向上展 実行委員会

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