【一覧掲載】数理・DS・AI教育プログラム。大学・高専の先進11校はここだ!
文部科学省は数理・データサイエンス(DS)・人工知能(AI)教育プログラムで、初年度となる2021年度の認定を行った。実績を踏まえたリテラシー(読解記述力)レベルで78校を認定。このうち北海道大学など11校は全学必修化や産業界の実データ活用といった優れた取り組みを行うとして別途選定した。国立、公立、私立の大学に加え、高等専門学校と多様な先進モデルが提示された。
政府は数理・DS・AIのリテラシーレベルを、25年に学部生の1学年全50万人が学ぶよう掲げている。文科省は「正規課程の全学開講」「人文・社会科学系など含む複数学部での実施実績」など、要件を満たした大学の認定制度で後押しする。
今回、「数理・DS・AI教育プログラム(リテラシーレベル)」の計2回の公募で数校の取り下げがあったが、国立・私立がほぼ半々の78校が認定された。このうち「全学生の半分以上が履修(見込み含む)」など、より優れた「同教育プログラム(リテラシーレベル)プラス」に約30校が申請し11校が選ばれた。10校が全学必修だ。同プログラムの浸透が進む国立大のほか、学生支援を充実させた北海道医療大学、地域・産学連携が評価された長岡工業高等専門学校も入った。
国立大の先進モデルとして筑波大は、学部1年生約2100人に対して常勤33人、非常勤24人の教員が授業を担当。英語クラスの授業を活用し、海外パートナー大学にも提供している。北大は企業の実データ・課題を扱う産学連携教育のほか、授業以外のセミナー、オープンコースなどを充実させ、一般教育から専門・実践教育へ移行しやすくしている。滋賀大は早期に開設したDS学部を土台に多数の企業と連携した分析・演習を手がける。
日刊工業新聞2021年8月9日