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ボルボが自動運転車のインテリアコンセプト発表、運転・仕事・休憩でシートなど変化

自動運転技術ではMSと協力、ディーラーで「ホロレンズ」のVR体験も
ボルボが自動運転車のインテリアコンセプト発表、運転・仕事・休憩でシートなど変化

ダッシュボードから大型ディスプレーが現れる「クリエイト」モード(ボルボのウェブサイトから)

 ボルボが自動運転車の最新インテリアコンセプト「Concept 26」をロサンゼルスモーターショーで発表した。マニュアル運転、自動運転に合わせて合計3つのモードを持ち、作業したり、音楽や映像を楽しんだり、休息したりといったシチュエーションに合わせて、シートの位置やリクライニングなどが自動的に変わる。同時に、ボルボはマイクロソフト(MS)と協力し、次世代自動運転技術の共同開発に取り組むことも表明した。

 Concept 26の「26」という数字は、車での通勤に費やされる平均時間を表す。単にシートに座って運転するだけでなく、そうした時間の自由度を高め、より意味あるものにするのがConcept 26開発の狙いという。

 3つのモードのうち、「ドライブ」は人が運転する通常モード。ついで「クリエイト」モードではハンドルが前の方に、シートが後ろにそれぞれ下がり、読書や電話、電子メールなどがしやすいよう、運転者の周囲のスペースが広くなる。ドアから小さいテーブルもせり出し、ダッシュボードが反転して助手席側に25インチの大型スクリーンが出現、テレビや映画も楽しめる。

 「リラックス」モードではテーブルもスクリーンも格納され、シートがリクライニングして考え事をしたり休息したり、ゆったりした時を過ごせるという。

 一方、MSとの自動運転技術の共同開発について具体的な内容は明らかにしていない。これとは別に、MSが開発中のメガネ型デバイス「ホロレンズ」の利用でも協力し、ボルボのデザインや自動車販売などの現場に導入する。自動車ディーラーでは客がホロレンズを装着し、本物の車がまさに目の前にあるような感覚で、車の色やオプションを変えたり内部構造を自由に見たり、といった体験ができるという。
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藤元正
藤元正 Fujimoto Tadashi
今年1月のCESでダイムラーが発表した自動運転車のコンセプトモデルは、シートを回転させラウンジのように4人の乗客が向かい合って座ることができるインテリアデザイン。これには驚愕した。走るリビングルームあるいは応接室といった体裁だ。自動運転車は単にコンピューターに運転を任せるだけでない。乗っている人に対し、その時間をいかに有意義に過ごしてもらうか、という面でも競争になり、カーインテリアの工夫がどんどん進んでいくかもしれない。

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