撥水性と浸透性に優れた建築外装用塗料「ユーロテックス」とは?

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左半分がユーロテックスで汚れにくい(右は一般のシリコン塗料)

水谷ペイント(大阪市淀川区、水谷成彦社長)は、ドイツ製の水系樹脂「シリコーンレジンエマルジョン」を原料に、撥水(はっすい)性と透湿性に優れる建築外装用塗料「ユーロテックス」を全国展開する。樹脂のシリコン成分が15%と高く湿気を排出しやすく、メチル基を結合させ撥水性も高めた。先行発売した北海道と東北で好調なため、4月から全国販売に踏み切った。高い付加価値を訴求し、年間販売100トンの主要製品化を目指す。

シリコーンレジンエマルジョンは欧州で塗料原料に使われるが、日本では風土の違いによる塗膜の汚れや割れの発生、高価格などから、採用する塗料メーカーは少ないという。

水谷ペイントはシリコン成分が一般のアクリルシリコン樹脂塗料の2%に比べ高いシリコーンレジンエマルジョンに着目。シリコンに撥水機能のメチル基を結合させ、3次元的な分子配列構造に設計し、日本の風土に適合するユーロテックスを完成した。シリコンはアクリルよりも湿気を通す透湿性が高い。

耐久年数は同社塗料の平均的な12―16年。塗膜がなくなるまで安定した撥水性を保ち、水分に含まれる汚れの付着を防ぐ。一般のシリコン塗料と比べた自社試験では透湿性が2倍以上となり、湿気による建材の劣化も抑えた。

消費税抜きの価格は施工費込みで1平方メートル2600円と汎用塗料の約1・4倍。2020年2月に欧州と緯度の近い北海道と東北で発売すると売れ、九州からも引き合いがあったため、全国販売を決めた。色の種類も当初の15種類から20種類に増やした。

これまで親水性で有機物の汚れに強い塗料を主力としてきたが、ユーロテックスでは撥水性の技術開発に注力。高付加価値化で需要を開拓する。

日刊工業新聞2021年4月27日

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