データサイエンス教育、内閣府が創設した新認定制度の中身
内閣府は大学生向けデータサイエンス(DS)教育で、専門を掛け合わせた3―4年生を対象とした「応用基礎レベル」の認定制度を創設した。認定取得には数学とアルゴリズムやプログラミングの基礎、専門に応じた分析手法基礎、実践的な課題解決の演習の三つが必須。全国の1学年数の半分の25万人が同レベルを学び、うち認定プログラムの受講者が約10万人となることを想定している。
応用基礎レベルの認定には(1)線形代数や微分積分など数学やデータ表現などの基礎(講義)(2)各研究領域や産業ニーズを念頭においた人工知能(AI)など(講義)(3)実データを扱ってDS全体像を把握するプロジェクト・ベースト・ラーニング(PBL)など(演習)のパッケージが必要。全学生が学ぶ1―2年生向けリテラシー(読解記述力)レベルの認定制度で、選択だった部分が必修になったイメージだ。産業社会での活躍人材に向け、プログラムの“有効性”を求めている。
リテラシーレベルでは申請主体が大学だったが、今回は専門を重視して学部・学科ごとになる。1年間の実施経験が必要な点は両レベルに共通だ。AIなど変化が激しい手法を扱うことから、制度自体を数年に1度で見直す方針としている。
日刊工業新聞2021年4月15日