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ドローン付きの自動運転スポーツ車登場、ただしコンセプトカーですが

スイス・リンスピードの「Σtos(エトス)」、1月開催のCESに出展
 自動運転機能も持たせたスポーツ車で、しかも飛行ロボット(ドローン)と着陸パッド付き! こんなユニークなコンセプトカーをスイスの自動車会社、リンスピード(Rinspeed)が、来年1月、米ラスベガスで開かれる国際家電見本市「CES 2016」に出展する。リンスピードは毎年、斬新なコンセプトカーやチューニングカーをジュネーブモーターショーで発表することでも知られる。

 CESに出展する「Rinspeed Σtos(エトス)」は、自動運転車の普及が急速にではなく徐々に進むという予測のもと、自動運転機能を搭載しながらハンドルを付けた車両デザイン。自動運転モードになるとハンドルが折りたたまれ、ダッシュボードに格納できる。さらに運転席、助手席の前にある2つのワイドスクリーン画面が乗客の前にせり出してきて、大画面での映像や音楽が楽しめるようになっている。

 インフォテインメントシステムには、ハーマン・カードン(harman/kardon)などの音響ブランドで知られる米ハーマンインターナショナルの「ハーマン・コネクテッド・カー・テクノロジー」を採用。無線を通じたクラウドサービスやアプリダウンロードのほか、スマートフォン/ウェアラブル端末との一体接続、自動車のデータ分析、他車との車車間通信といった機能を持つ。

 不思議なのはマルチコプター型のドローン。車体後部に設けた着陸パッドから離着陸するとのこと。同社の説明によれば、車内からドローンに無線で指令を出し、例えば、ドローンが花束を受け取りに行って愛しい人のもとに直接届けたり(!)、路上でのドライブを上空から生中継して友達に見せたり、といった使い道が考えられるという。
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藤元正
藤元正 Fujimoto Tadashi
3月開催のジュネーブモーターショーから年初のCESに進出というのは、やはりCESが自動車メーカーにとって自動運転技術の格好のアピールの場になっているからだろう。ただ、ドローンとクルマの連携メリットは正直言って良く分からない。コンセプトカーなので何でもありだが、もしかすると、業務用や特撮・エンタメ分野で使い道が出てくるかもしれない。

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