東京農工大の次期学長候補者が決定、“意外な”記者会見の理由

千葉農学研究院長が就任へ

会見する東京農工大次期学長候補の千葉氏

東京農工大学は大野弘幸学長(66)の2020年3月末の任期満了に伴い、次期学長候補者として千葉一裕大学院農学研究院長・農学部長(60)を決めた。任期は20年4月1日から3年間。

千葉農学研究院長は初の同大出身の学長となる。専門は化学合成。会見で「太陽エネルギーによる生物の物質生産・リサイクルなど(同大が使命とする地球環境保全に向けて)農学と工学の真の結集を図りたい」と語った。

ベンチャー起業や、工学寄りの産学連携のセンター長の経験があり、「組織経営とチーム一丸の力、各人の悩みを理解し、人を引きつけまとめる重要性を実感した」。これにより自身の産学連携プロジェクトに加え、学生の国際的なイノベーション教育を推進してきた。


【略歴】千葉一裕氏(ちば・かずひろ)83年(昭58)東京農工大院農学研究科修士修了、同年キユーピー入社。90年同大助手、04年教授。14年副学長(イノベーション担当)。17年農学研究院長。東京都出身。

COMMENT

山本佳世子
科学技術部
論説委員兼編集委員

早慶東大あたりでしか開かれない学長予定者決定の記者会見を、東京農工大が開いたのは意外だった。それを提案したのが、学長選考会議議長の相澤益男先生(科学技術振興機構顧問)というのがもう一つの驚きだった。「農工大はモデスト(控えめ)でプレスにあまりアピールしていないから」というのが動機だという。それに加えて、いくつもの国立大の経営協議会委員などを務める相澤先生が、あえて同大で進言したというのは、同大の今後のアクティビティーに大いに期待しているからに違いない。

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