東工大関連のベンチャーキャピタル、高専生のキャリア教育で一手

みらい創造機構と高専キャリアが資本提携

 東京工業大学関連のベンチャー(VB)ファンドを運営するみらい創造機構(東京都千代田区、岡田祐之社長、03・6311・6958)は、高等専門学校生・卒業生のキャリア教育を手がける高専キャリア教育研究所(高専キャリア、同稲城市、菅野流飛社長、03・6868・7352)と資本提携する。創造的な高度エンジニア養成で東工大と高専は親和性が高い。関連する両社は起業家教育、VB投資・育成、高専生のVBへの就職支援などで相乗効果を狙う。

 みらい創造機構は33億円強のVBファンドを持ち、約20社の東工大関連VBに投資してきた。一方、高専キャリアは高専生・高専卒業生の個人向けに、キャリア教育やビジネスコンテストなどを実施している。

 今回の出資額は非公開だが、みらい創造機構は高専キャリアの株式12・5%を取得する。10月1日に両社で高専生向けのキャリア支援ブランド「Curious」を立ち上げる。ここでの起業家教育、高専生関連VBへのファンド投資などを通じて、高専卒業生らのキャリア選択肢を広げる。

 これに先立ち21日から高専生がビジネスアイデアを競い合う「Curious Biz―con」を開催。高専生の起業や、VBなどとのマッチングを後押しする。高専生の個人会員を現在の5倍の1万人に持っていく。

 東工大は高専からの編入を年40人程度と多く受け入れ、教員の経歴においても親和性が高い。高専キャリアの菅野社長は高専から東工大への進学組だ。みらい創造機構の支援先にも高専―東工大キャリア人材によるVBがある。さらにVBから、ITやモノづくり力にたけた高専生の採用希望が出ている。

日刊工業新聞2019年9月12日

山本 佳世子

山本 佳世子
09月12日
この記事のファシリテーター

学校推薦が、高専卒の就活の標準なのだという。エンジニアとして産業界の評価が高く、確定しているためにそうなるのだろう。しかし大卒と違って給与水準は専門学校卒に近く、また大企業本社ではなく子会社採用という悔しさもと聞いた。職業の選択肢がこれだけ広がっている時代だ。自らの起業や、意気盛んなベンチャーのリーダーになる新たなキャリア構築は、高専生パワーをイノベーション創出につなげる意味でも重要と感じた。

この記事にコメントする

  

ファシリテーター紹介

記者・ファシリテーターへのメッセージ

この記事に関するご意見、ご感想
情報などをお寄せください。