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タイヤの回転振動で発電する技術ができた!

住友ゴムと関西大が摩擦発電機開発
タイヤの回転振動で発電する技術ができた!

タイヤの内側に取り付けて発電する

 住友ゴム工業と関西大学システム理工学部の谷弘詞教授は23日、タイヤの回転に伴う振動を利用した摩擦発電機を開発したと発表した。タイヤの内側に取り付けると、回転中のタイヤが地面に触れるタイミングで発電する。

 近距離無線通信規格「ブルートゥース」などのワイヤレス信号が送信できる電力を確保し、タイヤの空気圧監視システムのセンサーなどへ電源供給できる。将来は電池不要で温度や摩耗状態などを監視できるタイヤが期待される。

 同発電機はゴムと帯電フィルム、電極で構成。柔軟かつ軽量で、大きな変形や衝撃にも耐えて発電できる。タイヤの回転で接地に伴う変形があり、振動が起きることで電力が発生する。電力を蓄えてセンサーやワイヤレス回路を駆動できる。

 今後は実用化に向け、速度の激しい変化などの過酷な環境に長期間耐えながら安定して発電できる信頼性確保を図る。交換が難しい場所に取り付けるため、タイヤより長い寿命を目指す。
日刊工業新聞2019年7月24日

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