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まだまだ人気?「ストロング系」缶チューハイ、キリンビール第二の柱に育成

多様なフレーバー拡充 
まだまだ人気?「ストロング系」缶チューハイ、キリンビール第二の柱に育成

缶チューハイ「キリン・ザ・ストロング」のラインアップ(右が来月発売する「メロンソーダサワー」)

 キリンビールは高アルコール系缶チューハイ「キリン・ザ・ストロング」ブランドで多様な(バラエタル)フレーバー戦略を強化する。コアとなるフレーバー「超爽快ドライ」「本格レモン」と「ハードコーラ」などトライアル喚起のバラエタルフレーバーで展開。2018年に発売後、想定以上にバラエタルの需要が強いことから期間限定商品を中心に拡充する。7月2日には「メロンソーダサワー」を投入する。19年の販売数量で前年比33・3%増の1000万ケースを目指す。

 キリン・ザ・ストロングはアルコール分9%の“ハード”系缶チューハイブランド。18年の販売は750万ケースと好調な実績だった。特に間口拡大戦略として投入したハードコーラは高アルコール系に珍しい味わいで需要が高く、ブランドをけん引。同年夏にヨーグルト風味の「ホワイトサワー」を通年商品に加え、バラエタルフレーバーを強化した。

 さらに期間限定品で多様なフレーバーの拡充をスタート。19年1月に「ハードジンジャーエール」、3月に「ピーチ」、5月に「ハードラムネ」を相次いで発売。さらに7月にメロンソーダサワーを追加する。

 同社は「コーラなど懐かしい風味でトライアルを増やすためにバラエタルフレーバーを設定した。高アルコール系缶チューハイでは多様な味わいが少ないことから、20―30代層の需要を獲得できた」と分析。バラエタルで継続して需要が見込めるフレーバーは通年商品として展開する方針だ。

 キリンの缶チューハイでは果汁感を強調した「氷結」ブランドが主力。第二の柱としてハード系のキリン・ザ・ストロングを育成する。

日刊工業新聞2019年6月26日
昆梓紗
昆梓紗 Kon Azusa デジタルメディア局DX編集部 記者
高アルコール系人気はこれから夏にかけても継続するのでしょうか?

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