世界を変える?1分で充電できるアルミニウムイオン二次電池

ネイチャーも報じたスタンフォード大と台湾ITRIの技術

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開発したアルミニウム電池で電球を点灯
 スタンフォード大学と台湾工業技術研究院(ITRI)などのチームは、急速充電に対応し、長寿命かつ非可燃性といった特徴を持つ高性能のアルミニウムイオン二次電池を開発した。放電電圧は2ボルトまで届かず、リチウムイオン電池の半分程度だが、安全性や環境性に優れ、さらにアルミは調達コストが安いことから、将来、可燃性のリチウムイオン電池や、環境汚染につながるアルカリ電池を代替できるかもしれないという。

 これまで何十年にもわたり、アルミニウム二次電池の開発に向けてさまざまな試みがなされてきたが、充放電を繰り返した後に十分な放電電圧が得られないことが課題となり、商用化には至らなかった。それに対し、研究チームは、負極に金属アルミニウム、正極にグラファイト発泡体を採用し、ポリマーコートした袋に不燃性のイオン液体電解質を封入した二次電池を作製。リチウムイオン電池だとフル充電に何時間もかかるところを、この電池はわずか1分で充電できた。さらに電池の容量が劣化することなしに7500回以上の充放電も達成。折り曲げも自由で、ドリルで穴を開けても着火することなく、しばらくは電池として機能したという。

 用途としては再生可能エネルギーの電力を貯蔵する系統連系用の大規模蓄電池や、フレキシブルさを生かしたモバイル機器用の電池など。電圧がリチウム電池の半分程度という問題も、正極材を工夫することにより改善できると研究チームではみている。詳細は英科学誌ネイチャー電子版に4月6日掲載された。

【動画】https://www.youtube.com/watch?v=ZKIcYk7E9lU

COMMENT

藤元正
モノづくり日本会議実行委員会
委員長

ポストリチウム電池はナトリウム電池かなあ、と思っていたら、まだまだ先のよう。それより前にアルミニウム電池が(いい意味で)ブレークするのでしょうか。

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