テスラとウーバー、自動運転車で近い将来提携?

マスクCEO、質問に対し長い沈黙の意味するところは

 電気自動車(EV)のテスラモーターズと、スマートフォンアプリによるタクシー配車サービスのウーバー。自動車関連で何かと話題のベンチャー2社が、近い将来提携するのでは?という観測がネット上を賑わしている。

 発端は今週5日に開かれたテスラの第2四半期決算についての電話説明会。イーロン・マスクCEOに対し、モルガン・スタンレーのアナリスト、アダム・ジョナス氏が、自動運転車をめぐってウーバーと提携することはテスラにとって大きなビジネスチャンスになるか質問したところ、マスク氏は答えに窮したのか6秒あまり沈黙。その後、やっと口にした言葉が「んー、洞察力に富んだ質問ですね」。

 これを聞いて、ジョナス氏が「答える必要はありませんよ」と助け船を出したところ、マスク氏も生気のない口ぶりで「その質問には、あー、答えるべきでないと思っています」。

 マスク氏はもともと受け答えが器用なほうではなく、これまでの決算説明でも質問にだらだらと答えたり、答えるまでに間があったりしていたそうだが、さすがに今回の沈黙は長すぎたよう。「ウーバーとの間で何かしら話が進んでいるのでは」とメディアの関心をかき立てるのには十分だったようだ。

 実は今回、こうした質問が出たのには伏線がある。7月初めにシリコンバレーのサンノゼで開かれたテックトレンドについてのイベントでのこと。「もしテスラが2020年までに完全自動運転車を作れるのなら、ウーバーは50万台を購入する」。こんなウーバーのトラビス・カラニックCEOの発言を、ウーバー取締役のスティーブ・ジャーブストン氏がパネル討論で紹介していたのだ。

 ウーバーもまた自動運転車に高い関心を持っていて、カーネギーメロン大学と共同で開発に乗り出し、5月にはピッツバーグで自動運転の試験車両と思われる同社のクルマが目撃されている。(http://newswitch.jp/p/728)

 最近でも、自動運転車を運用する上でカギとなる詳細なデジタル地図作成技術を手に入れるため、ノキアのデジタル地図部門「ヒア」の買収に名乗りを上げたものの、早々と撤退。一方でマイクロソフトの検索サービス「ビング」の地図部門を買収し、約100人の従業員を受け入れている。

 ただ、テスラとウーバーの提携について、オンラインメディアのマッシャブルは、どちらかというと否定的な見方。「両社が提携するかどうかはっきりしないにしても、テスラがウーバーと手を組むことはありえないように思える」としている。

ニュースイッチオリジナル
「テッククランチ」が公表した決算説明会でのマスク氏の音声

藤元 正

藤元 正
08月09日
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マスクCEOとしては、スペースXのロケットが打ち上げ直後に爆発したり、豪サプライヤーのシートの問題が次期モデルのSUV「モデルX」ばかりでなく、主力車種の「モデルS」の生産にまで影響したり、このところ災難続き。もしかすると、そうしたことで気分的に落ち込み、受け答えが通常よりさらにぎこちなくなっただけかもしれないが、果たして提携はあるのかどうか。

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