グーグルが4年前に自動車製造子会社を設立、英ガーディアン報道

自動運転車の事業主体? あるいは交通事故の訴訟受け皿会社か

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グーグル独自開発の自動運転車(同社のウェブサイトから)
 米グーグルが乗用車の製造を目的とした子会社を4年前に設立していたことがわかった。英ガーディアン紙がカリフォルニア州の公的記録法に基づき、開示請求した資料で明らかになった。この子会社を通じて、グーグルが単独で自動運転車事業に乗り出すことも考えられる一方で、自動運転車で交通事故が起こった場合に備え、グーグル本体に代わり訴訟の矢面に立つための受け皿会社との見方もある。

 ガーディアン紙によれば、この会社は「グーグルオート(Google Auto LLC)」。乗用車を製造する全米規模かつ国際的な企業として2011年後半に登記され、昨年には自動車メーカーとしての承認を受けた。23台のレクサスSUVを自動運転車に改良したのもこの会社名義で、米国道路交通安全局(NHTSA)に対し、グーグルオートが所有する自動車の国際車両登録番号も申請している。経営トップには、グーグルの自動運転車プロジェクトの責任者を務めるクリス・アームソン氏が就任済みだ。

 グーグルはトヨタ・プリウスやレクサスSUVに自動運転機能を搭載した車両のほか、ハンドルもアクセルもブレーキペダルもない独自の自動運転車のプロトタイプを開発中。その商用化に向けて、これまで複数の大手自動車メーカーと提携の話し合いを持ったとされる。ただ、協業が進展している形跡が見られないことから、今回存在が明らかになったグーグルオートを通じて、いずれ自前で自動車の製造と販売に乗り出すのではという観測も出ている。

 グーグルオートがNHTSAに申請した資料によれば、グーグルが独自開発したタマゴ型のプロトタイプ車は軽量低速車(LSV)と呼ばれ、最高時速は25マイル(40km)。後輪駆動で各車輪に独立したブレーキシステムを備え、リチウムイオンバッテリーと出力20-30kWの電動モーターを内蔵する。車両はすべてグーグルの製造パートナーで、ミシガン州デトロイト郊外にあるエンジニアリング会社のラウシュ(Roush)が組み立てたという。

 グーグルの自動運転車は、同社で次世代技術開発を行う秘密研究プロジェクト「グーグルX」の成果。ところが、これまでグーグルXで手がけたハードウエア製品について、グーグルグラスを含め子会社を作った例はない。

 グーグルで自動運転プロジェクトを立ち上げたコンピューター科学者のセバスチャン・スラン氏は「グーグルの野望は、常に研究から始まり、なんとしてでも製品までもっていくこと」と話し、グーグルオートが自動運転車を一般に直接販売する可能性をにおわせている。一方でNHTSAは、グーグルオートは現時点でLSVを販売していないし、販売する計画も表明していないとコメントしている。

ニュースイッチオリジナル

COMMENT

藤元正
モノづくり日本会議実行委員会

グーグルオートの「オート(Auto)」はautomobile(自動車)やautonomous vehicle(自動運転車)を表すのだろう。そして自動車「メーカー」というからには、やはり自動運転車のビジネスにグーグルが直接乗り出してくるのではないか。これを受けて既存の自動車メーカーだけでなく、テスラモーターズやアップルも対応を加速させるかもしれない。

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