溝入れ工具の独ホーン製品を専門商社の「出石」が取り扱い開始

 工具専門商社の出石は、2018年8月からドイツの切削工具メーカーのホーンの製品の取り扱いを始めた。標準品2万5000点、全てを取り扱う。溝入れや突切りに特化した切削工具メーカーとして「ヨーロッパでナンバーワンの呼び声高い」(出石の出石篤社長)ホーンの製品で、提案体制の強化を図る。

 出石は京都市左京区に本社を構える、創業108年の老舗商社。切削工具を中心とした工具、工作機械やその周辺器具などを取り扱う。2018年8月、ホーンと国内の独占代理店契約を結んだ。

 同社は海外の優れた商品の輸入・販売にも注力している。例えばフランス・テクノマークの刻印機。トレーサビリティーの観点から、需要が高まっている。またドイツのエッピンガーのツールホルダなども取り扱う。最先端かつ革新的な商品、国内では入手困難だが需要の高いニッチな商品を提供し、顧客の生産性向上に寄与している。

 一方のホーンはドイツの切削工具のリーディングカンパニーとして名高い。会社規模は、2016年度の売上高で約400億円。超硬、研磨、コーティングまで、全ての工程を自社で一貫生産している。

 2万5000点を超える標準工具をラインアップし、特殊品(オーダーメード品)も12万点の生産実績がある。ボーリング、溝入れ、ねじ切り、ブローチングなどさまざまな加工に対応しているが、中でも得意なのが小径溝入れ。

 同社のスーパーミニシリーズ(=写真)では、ボーリング加工では最小加工径0.2ミリメートルから、内径溝入れ加工では2ミリメートルからの加工が可能な工具などを取りそろえる。

 直径0.2ミリメートルは、国内では最小クラスだ。機械・部品の軽量化や小型化の流れから拡大する、より細かい精密な加工ができる工具の需要も取り込むことができる。特に精密な加工が求められる医療産業や航空機産業向けの製品にも対応が可能だ。

ホーンのロゴマーク


 またホーンは工具のコーティング技術も優れている。コーティングは工具の寿命に大きく関わる技術で、顧客の生産性やコストに大きく影響する。小型・微細部品の加工の際はコーティングが特に重要だ。そのため同社はスーパーミニシリーズなどに対し、コーティング技術を新規開発。工具寿命を従来の技術から最大2倍に向上させた。

 11月1日~6日に東京ビッグサイトで開催されたJIMTOF2018に、出石・ホーンの両社も出展。機械工具メーカーなどが集中する西展示場の、第4ホールにブースを構えた。

 入り口すぐ、会社ロゴでも印象的な「黄色」が目立つホーンのブースが目に入るため、その存在感にたくさんの来場者が思わず足を止めていた。

 ブースではホーンの社員に加え、出石の社員が製品の魅力を来場者にアピール。反応は大きく、出石篤社長は「『溝入れに特化した製品群で、困りごとが解決できる』などのお声がけを頂いた」と話す。

 ホーンは溝入れに特化した製品群で、専門性が高くカタログだけで売れるものではない。出石が創業108年の歴史で築いたネットワークに加え、工具商社としての知識や、輸入品を手がけてきたノウハウがあってこそ手がけられる。

 世界70カ国に、グローバルに展開するホーン。世界各国の名だたる車メーカー、関連会社に納入実績がある。日本でも製品の販売を20年ほど前から行い、数100社に納入している。しかし日本での認知はまだ十分とはいえない面もある。今年度誕生した出石とホーンの新たなパートナーシップで、更なる認知・販売拡大を狙っている。
JIMTOF2018では、出石・ホーンの両社が出展

株式会社出石

  

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