自動運転車の一大走行実験施設、米ミシガン大に開設

トヨタ、ホンダ、日産、デンソーも会員として参加

 広さ約13ヘクタール(32エーカー)もの広大なスペースを持つ自動運転車用の走行実験施設が20日、米ミシガン大学(ミシガン州アナーバー)のキャンパスに正式オープンした。実際の市街地および郊外の道路をリアルに再現した環境で、開発中の自動運転車やネットワークでつながったコネクテッドカーの実証試験が行える。この施設を優先的に利用できるリーダー会員企業15社には、トヨタ、ホンダ、日産、デンソーも名を連ねている。

 「Mシティ」と名付けられこの施設は、ミシガン大モビリティー・トランスフォーメーション・センター(MTC)が運営主体となり、ミシガン州交通局とも協力して施設を設計。約1000万ドルの事業費を投じ、昨年から建設を進めてきた。日本を含め、自動運転車の実験コースは米国以外にもあるが、Mシティでは違うメーカーの車同士の車車間通信の実験が行えるのが最大の特徴としている。

 施設内には、交差点や鉄道踏切はじめ、ラウンダバウト(ロータリー)、高速道路入り口、砂利道、駐車場、道路標識、信号、街灯、建物の正面部分、歩道、建設障害物などを設置。歩行者もいて、自動運転車が実際の公道や高速道路で実証試験を行う前に、厳密な試験を何度でも繰り返し行える。

 さらに、無線通信やレーダーセンサーのテストに役立つよう、金属製の橋やトンネルまである。実際の街中と同じように、落書きや泥で汚れた道路標識、色が薄くなった車線も用意したほか、冬には雪が積もるため、カメラやレーダーが冬期を含め、どんな状況にあってもきちんと機能するか検証できる。

 利用については基本的にオープンだが、MTCのパートナー企業や同大の教員・学生を優先するとしている。パートナーは、向こう3年以上の利用について1社あたり100万ドルを出資したリーダーシップサークル会員15社と、15万ドル出資の一般会員33社がある。

 リーダーシップサークル会員15社は以下のとおり(アルファベット順)。
 -デルファイ・オートモーティブ
 -デンソー
 -Econolite Group, Inc
 -フォード・モーター
 -ゼネラルモーターズ
 -ホンダ
 -Iteris, Inc
 -ナビスター
 -日産自動車
 -クアルコム・テクノロジーズ
 -ロバート・ボッシュ
 -State Farm Mutual Automobile Insurance Company
 -トヨタ
 -ベライゾン
 -ゼロックス

ニュースイッチオリジナル
ミシガン大のニュースリリース

藤元 正

藤元 正
07月22日
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ミシガン州といえば自動車産業の集積地で、自動車関連の研究センターが州内に375もあるという。ただ、自動運転車をめぐっては最近、ITとの親和性からか自動車会社によるシリコンバレーへのR&D拠点設置が目立つ。新しい実験施設が、広い意味での「自動車の街 デトロイト」の復権にもつながるか。

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