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トヨタ子会社の米TRI、新型自動運転車をCES2018に出展

センサー部の出っ張りを減らし、すっきりした外観デザインに
トヨタ子会社の米TRI、新型自動運転車をCES2018に出展

TRIの「プラットフォーム3.0」(同社提供)

 トヨタ自動車の人工知能(AI)開発子会社である米トヨタ・リサーチ・インスティテュート(TRI)は4日、米ラスベガスで9日開幕する「CES 2018」に自動運転の新型研究車両「プラットフォーム3.0」を出展すると発表した。車両の周囲360度をカバーし、200メートル先まで検知する光レーダースキャナー(ライダー)を採用。それまで屋根の上に大きく張り出していたライダーの高さを抑えつつ、外観デザイン面でも工夫を凝らしたという。

 これまでのTRIの自動運転車両では、今回と同じく米ルミナー製のライダーを採用していたが、前方のみの検知だった。それに対しプラットフォーム3.0ではルーフトップに同社製の高精細ライダーを4つ搭載。これにより、これまで検出が難しかった黒ずんだ物体まで認識でき、さらに車体の四隅の低い位置に埋め込んだ短距離用のライダーで、路上の小さい物体や子供を検知できる。

 デザイン面ではサンルーフの空間を活用してライダーやカメラのユニットをコンパクトに収納。バケツのような大型のライダーが屋根の上で回転する自動運転車の武骨なイメージを一新した。センサー格納部の外観も流線形にし、すっきりとした優雅な外観に仕上げた。

 「レクサス LS600hL」の車両をベースに開発。ミシガン州にある研究開発拠点のプロタイプ開発センターでこの春から少量生産に入る。


2018年1月5日付日刊工業新聞電子版
藤元正
藤元正 Fujimoto Tadashi
外観だけみても、それまでの「いかにも実験車両」から実用車にだんだん近づいてきた感じ。ただ、もう少し屋根のセンサーユニットが小さくなるといいのですが。

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